お蕎麦屋さんの娘さん、高校2年からお茶を教えていた。
その娘さんが、そばのゆで方のコツを教えてくれた。
大鍋でたっぷりのお湯で茹でるのだという。
そばがくるくる回らないと美味しくないそうだ。
理屈では分かったが、その生徒さんが茶名を取るころになっても、一向お蕎麦が上手くならない。
その生徒さんも今は二人の子供がいる。
今日やっと会得した。
私も不器用である。
お湯の分量を、そばの量と比べてたからいけない。
どんなそばの分量でもお湯は常に大鍋にたっぷりないといけなかった。
今日は、いつもより太めの深大寺の手打ちそば。
お湯もたっぷりで、鍋の中で回っていた。
お蕎麦屋さんでは、水にも工夫するそうだ。
一日秘伝の石を入れて、置き水をするという。
お茶でも置き水はするが、石は使わない。
この茹で方が出来れば、いつか夏の朝茶事はそば懐石も出来るだろう。
このごろはうどん党からそば党になった、なんの理由もない自然の成り行きである。
歳を取るとなんだか好みがすべて変わるようだ。
薬味が、ネギと生姜にミョウガまであり、贅沢なざるそばである。