釈放されたブラザー・コーン。謝罪表明の際、緊張のあまりか後ろの段差につまずき、おっとっと…=東京・立川市(撮影・今井正人)【拡大】
先月12日の逮捕から21日目。雨の降り続く午後3時35分、釈放されたコーンは立川簡裁の前に立った。ダークグレーのスーツと白のシャツ姿。約30人の報道陣を前に深々と頭を下げた。
「酔っ払って、社会に反する暴言を吐いたことをおわび申し上げます」と謝罪。そのうえで「私は暴力団との付き合いはまったくしておりません」と明言し、「この3週間を肝に銘じ、これからの人生をまっすぐ歩みたいと思います。本当に今回は申し訳ありませんでした」と再び約5秒間、頭を下げ続けた。
コワモテキャラで知られるが、女性ファンから「頑張って!」と声がかかると、「ありがとうございます」と目を潤ませる場面も。「家族にも迷惑をかけたし、(寛大な処分を願う)嘆願書を全国のファンからいただき、心の支えになりました」と感謝の気持ちを伝え、約2分間の謝罪表明を終えた。
担当の弁護士は今回の逮捕について、4月に役員を解任された元マネジャーと電話で口論になった際、コーンが過去に見知っていた暴力団の名前を出し、それを録音されたことが発端と説明。自宅の家宅捜索や携帯の履歴でも暴力団との交際を裏付ける証拠は見つからなかった。関係者は不起訴にならなかったことに憤っているという。
弁護士は報道機関向けに文書を配布し、その中で元マネジャーの解任理由について「コーンが薬物をやっているというウソを言いふらした」ことなど数々の素行不良を説明。関係者はコーンと相談し、名誉毀損で元マネジャーを近く民事提訴する可能性も示唆した。
ブラザー・トム(56)とともに歌った「WON’T BE LONG」が1990年に大ヒット。最近ではテレビのバラエティーにも出演してきたコーンだが、今後の仕事は白紙で活動再開のメドは立っていない。
(紙面から)