民主党執行部が決めた消費増税関連法案の造反者らへの処分に対し、野党からは「温情処分だ」などと批判の声が上がった。
自民党の大島理森副総裁は、造反して離党しなかった鳩山由紀夫元首相らへの党員資格停止処分について、記者団に「これ以上離党者が出ては困るという、組織運営のための甘い基準だ。(党員資格停止者が)まだ3党合意に反対姿勢でいるのは遺憾千万だ」と批判。民主党執行部が鳩山氏らに、消費増税法案の3党合意の受け入れを迫るべきだと主張した。
公明党の山口那津男代表は「離党届が出される前に処分を断行すべきだった。離党の後追いで、生ぬるさを露呈した」とコメントした。ただ、自公両党とも関連法案の早期成立を求めており、処分内容を理由に審議を遅らせるなどの対抗措置はとらない。
一方、社民党の福島瑞穂党首は、朝日新聞の取材に「国民に造反しているのは民主党執行部なので、処分はおかしい。筋を通した側が切られるのは国民への裏切りだ」と指摘。民主党執行部は造反議員を処分すべきではなかったとの考えを示した。