- [PR]
経済
まず5000人超を早期退職、9工場を売却か集約 ルネサスが合理化策発表
2012.7.3 16:45
[企業経営]
業績が悪化している半導体大手ルネサスエレクトロニクスは3日、工場や従業員の削減を柱とする合理化策を発表した。同日夕に赤尾泰(やすし)社長が東京都内で記者会見して説明する。国内に19あるグループ工場のうち、鶴岡や山口など9工場で売却や集約を検討するなど大幅な整理を行う。人員は本体と子会社で早期退職を募集し、9月までに5千人以上の応募を募る。
一連のリストラ費用として、ルネサスの母体で大株主のNEC、日立製作所、三菱電機3社から計500億円の支援を受けるほか、取引銀行の融資枠500億円を活用する。
人員整理は最終的には、自然減も含めてグループ従業員の約3割に当たる1万4000人を削減。世界シェアの約4割を握るマイコン事業に経営資源を集中させ、海外への生産委託などでコスト競争力を高めて再建を図る。
生産拠点の統廃合は、すでに1日付けで津軽工場(青森県五所川原市)を富士電機に売却した。また鶴岡工場については、半導体受託製造の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)と売却交渉を進めている。
今後、閉鎖・売却の検討対象としているのは8工場。うちシリコンウエハーの加工処理をする主力の前工程工場は鶴岡(山形県鶴岡市)、山口(山口県宇部市)、甲府(山梨県甲斐市)、高崎(群馬県高崎市)の4工場。ただし甲府と高崎は譲渡はせず集約する方向が固まっているという。
また組み立てをする後工程工場は、山口の後工程棟のほか、函館(北海道七飯町)、青森(青森県鶴田町)、福井(福井県坂井市)、柳井(山口県柳井市)、熊本錦(熊本県錦町)の5工場が候補になっている。
関連ニュース
- [PR]
- [PR]