事件「関係者専用」東電病院…「一般開放に難色」はウソ?+(1/2ページ)(2012.6.28 22:13

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「関係者専用」東電病院…「一般開放に難色」はウソ?

2012.6.28 22:13 (1/2ページ)エネルギー
東京電力病院=28日午後、東京都新宿区(大西史朗撮影)

東京電力病院=28日午後、東京都新宿区(大西史朗撮影)

 東京電力が運営する東京電力病院(東京都新宿区)が、東電社員やOBしか受診できず、病床数113床の稼働率は20%ほどという状況を指摘、東電の株主総会で「公的資金が入る中、直ちに売却すべきだ」と迫った東京都の猪瀬直樹副知事。東電側は総会で「都から一般開放は難しいと言われた」と釈明したが、猪瀬副知事は都の記録から「虚偽発言」と撤回を求めた。

 石原慎太郎知事も28日の会見で、「猪瀬副知事が調べ上げた。東電はぐうの音も出ないだろう」と述べ、「一般患者も診ない、ムダに近い存在を合理化しないと、東電はユーザーに顔向けできない」と指摘した。

 都は今月26日、医療法に基づいて東電病院に立ち入り検査を実施。113床のうち、稼働しているのは約20床だったという。前回調査の平成21年には192床を抱えていたが、その際にも稼働率の低さを都が指摘していた。

 東電病院はJR信濃町駅から徒歩5分ほどに立地、猪瀬副知事は「資産価値は122億円」と指摘する。東電は総合特別事業計画で資産売却について、「原則3年以内に7074億円相当」としているが、病院は対象に含まれていない。

 株主総会で東電側は「一般開放を検討した」と説明したように、都の記録によると19年、東電の労務人事部副部長が都庁を訪れ、一般病院化を相談。都側は福祉保健局医療安全課が対応、「条件をクリアできれば一般開放は可能」と応じ、運営形態を株式会社以外とすることなどを指摘したが、これ以降、東電側から相談はないという。

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