宮大元准教授セクハラ問題:「事実無根で名誉侵害」 大学相手に損賠提訴へ /宮崎
毎日新聞 2012年06月30日 地方版
宮崎大学の元男性准教授が、卒論に学生の不適切な写真を掲載させたなどとして、大学が退職金の不支給を決めた問題で、元准教授側の弁護士が29日、県庁で記者会見し、「事実無根で著しい名誉侵害だ」として近く大学を相手取り、損害賠償請求訴訟を宮崎地裁に起こす方針を明らかにした。
弁護士によると、問題の卒論は、県内に伝わる妖怪伝承をテーマにした民俗学の論文で、妖怪にふんした学生の写真が掲載されていた。大学が「半裸だった」と主張する写真について、弁護士は「体に布を巻いた状態などで撮り、学生による画像加工で裸に見える状態になった」と説明した。
また、元准教授が勧める就職先を断った学生への嫌がらせや、他のセクハラなどの被害申告も、独自調査で確認できなかったという。弁護士は大学の調査については「極めてずさんで結論ありき。別の大学に移る准教授を狙い撃ちにした」と批判した。
大学は28日、「懲戒解雇に相当するハラスメントがあった」と発表していた。【門田陽介】