2地点間を何度も往復する問題なので、進行グラフをかいて整理します。
AがPQ間(片道)の距離を進む時間=4200÷700=6分
BがPQ間(片道)の距離を進む時間=4200÷300=14分
まず、6分毎に42分((★)を参照)まで目盛りを取って、Aのグラフをかきます。
次に、14分毎に42分まで目盛りを取って、Bのグラフをかきます。
最後に、出会い(同じ位置にくる直前が反対方向ですね)を○、追いつき(同じ位置にくる直前が同一方向ですね)を×というようにしるしをつけます。
(★)42というのは、6と14の最小公倍数になります。
Aは6×2=12分間でPQ間を1往復し、BはPQ間を14×2=28分間で1往復するので、A、Bは84(12と28の最小公倍数)分間でスタート時と同じ状況になります。
したがって、グラフは84分を1周期(ひとかたまり)として、同じことの繰り返しとなります。
ところで、42分の地点では、Aはスタート地点Pとは逆のQにいて、Bはスタート地点Qとは逆のPにいますね。
いま、42分までのグラフを逆から見る(右から左に見る)と、AはQからスタートして、42分間でPに到着し、BはPからスタートし、42分間でQに到着していますね。
これは、まさに42分~84分の状況と同じですね。
結局、42分~84分までのグラフと0分~42分までのグラフは42分の縦線(図の点線)で線対称になるので、0分~42分までのグラフをしっかりかけばよいことになります。 対称性を利用して作業を減らす!
なお、0~42分のAのグラフは点対称図形で、Bのグラフも点対称図形ですから、21分のところまでの出会い、追いつきの回数を数えれば足りますね。 対称性を利用して作業を減らす!
さて、問題を解く準備が整いました。
(解法1)出会いから出会い(追いつきから追いつき)までの距離(時間)が等しい(本問の場合4200×2m)ことを利用して解きます。
(1)出発して、2回目に、A、Bが同じ地点にくるのは、1回目の追いつきだから、
4200÷(700-300)=10.5分
となります。 追いつきの速さ=速さの差
(2)出発して、5回目に、A、Bが同じ地点にくるのは、4回目の出会いだから、
4200×(1+2×3)÷(700+300)=29.4分
となります。 出会いの速さ=速さの和
なお、1回目の出会いまでの距離はPQ片道分、1回目の出会いから2回目の出会いまでの距離はPQ往復分、2回目の出会いから3回目の出会いまでの距離はPQ往復分、3回目の出会いから4回目の出会いまでの距離はPQ往復分だから、4回目の出会いまでの距離は4200×(1+2×3)となります。
(3)進行グラフから、84分間(1周期)にA、Bが同じ地点にくるのは、7×2=14回(出会い5×2=10回、追いつき2×2=4回)だとわかります。
100=14×7+2(100÷14=7・・・余り2)だから、100回目にA、Bが同じ地点にくるのは、8周期目の1回目の追いつきだから、求める時間は、
84×7+10.5=598.5分
となります。
なお、4×7+1=29回目の追いつきと考えて、
4200×(1+2×28)÷(700-300)=598.5分
としてもいいでしょう。
(解法2)グラフを図形に見立てて解きます。
(1)
(2)
(3)は(解法1)と同じです。
通過算の問題は、通過するまでに進まなければならない距離に特徴があるのでしたね。
動くもの自身の長さ+通過するもの(対象)の長さ
鉄橋、トンネル、駅のプラットホーム、すれ違う(追い越される)列車など
長さを考えないもの(人、電柱など)の前を通過するとき、通過するものの長さは0(なし)と考えます。
(解法1)電車の速さ(本問では、求まりますね)を求めてから、電車の長さを求める解法
A君の前を、快速電車が通過するのに7.5秒かかったことから、上側の線分図がかけます。
電車がプラットホームにさしかかってから、通過してしまうまで12.5秒かかったことから、下側の線分図がかけます。
線分図を見比べてみる(差を考える)と、プラットホームの長さ(160m)を12.5-7.5(秒)で通過したことがわかるので、電車の速さが求まりますね。 ←距離と時間がわかっているので、速さが求まりますね。
さらに、上側の線分図に注目すると、快速電車の長さが求まりますね。 ←速さと時間がわかっているので、距離が求まりますね。
160÷(12.5-7.5)×7.5=240m
電車の速さ
(解法2)比を利用した解法
時間の比 (A君の前を通過):(プラットホームを通過)
=7.5秒:12.5秒
=3:5
↑ 速さ一定のとき 時間の比=距離の比
一致 ←(快速電車の)速さ一定
↓
距離の比 (電車の長さ):(電車の長さ+プラットホームの長さ)
=③:⑤
⑤-③=②がプラットホームの長さ(160m)に相当するから、快速電車の長さ(③)は、
160×③/②=240m
となります。
(典型的な流水算の問題のポイント)
流水算というのは、自分自身の速さが他の速さに影響される(速くなったり、遅くなったりする)場合の時間、距離、速さを求める問題です。
流水算の問題は、速さに特徴があります。
典型的な流水算の問題は、あるものが正反対の方向に進み、双方向とも他の速さの影響を受ける(ただし、進む方向が逆になると、逆の影響(影響の大きさ自体は同じ)を受ける)問題です。
典型的な流水算の問題は、和差算(もしくは、平均)を利用して解きます。
船の上りの速さ=船の静水時の速さ-川の流速
船の下りの速さ=船の静水時の速さ+川の流速
大=(和+差)÷2、小=(和-差)÷2になるのでしたね。結局、
静水時の速さ=(船の下りの速さ+船の上りの速さ)÷2
川の流速=(船の下りの速さ-船の上りの速さ)÷2
となります。
なお、次のように考えてもいいでしょう。
船の上りの速さ、船の静水時の速さ、船の下りの速さを数直線(線分図)上に書き込むと、等間隔(川の流速の大きさ)で、並んでいることがわかりますね。
すると、船の静水時の速さ(平均になりますね)=(船の下りの速さ+船の上りの速さ)/2となることはすぐにわかりますね(船の下りの速さ=船の上りの速さ+川の流速×2となることなどもすぐにわかりますね)。
実際には、船の静水時の速さが船の上りの速さと船の下りの速さの真ん中にあることを利用するのがわかりやすいでしょう。
(1)
★速さの比を求める手法★
・速さの比が、同一時間に進む距離の比と一致することを利用
・速さの比が、同一距離を進むのに必要な時間の比の逆比となることを利用
・時間の比、距離の比の2つが決まれば速さの比が決まることを利用
では、問題を解いてみましょう。
(川が増水した日)
時間の比 上り:下り=72分:40分=9:5
↓逆比 ←距離一定(AB間(片道)の距離)
速さの比 上り:下り=5:9
川が増水した日の上りの速さを⑤、下りの速さを⑨とします。 ←「和差算の÷2」と「普通の日の2倍の÷2」を考慮して、差が2×2=4の倍数となるようにおきました(本問では、何も考えなくても大丈夫ですが)。
増水した日の川の流速は
(⑨-⑤)÷2=②
普通の日の川の流速は
②÷2=①
静水での船の速さは
⑨-②=⑦
よって、
普通の日の川の流速:静水での船の速さ=①:⑦
なお、静水での船の速さを(⑤+⑨)÷2=⑦と求めた後で、増水した日の川の流速を⑨-⑦=②と求め、普通の日の流速を②÷2=①と求めてもいいでしょう。
(2)
(1)の誘導を利用すれば、簡単ですね。
速さの比 普通の日(下り):増水した日(下り)=(⑦+①):⑨=⑧:⑨
↓逆比 ←距離一定(AB間(片道)の距離)
時間の比 普通の日(下り):増水した日(下り)=[9]:[8]
[8]が40分に相当するから、普通の日(下り)の速さ([9])は
40×[9]/[8]=45分
問題文にぐちゃぐちゃ書いてありますが、結局は、単なる旅人算(出会い)になります。
問題文の整理のため、進行グラフ(ダイアグラム)を描いてみましょう。
よし子さんが忘れ物に気づいたのは、A町から
48×15(m) ・・・①
の地点です。
この距離を分速100mで戻るのに
720/100=7.2分 ・・・②
かかります。
この間に、みち子さん(分速40m)は
40×7.2m ・・・③
進んでいるので、よし子さん(分速60m)とみち子さん(分速40m)の隔(へだ)たり(追いかける距離)は
48×15+40×7.2(m) ←①+③
となります。よって、よし子さんがみち子さんに追いつくのに必要な時間は、
(48×15+40×7.2)/(60-40) 旅人算(追いつき)→追いつきの速さ=速さの差
=48×15/20+40×7.2/20
=36+14.4 うまく約分できましたね。
=50.4分 ・・・④
となるので、追いつくまでによし子さんが(スタート地点のA町から)進んだ距離は
60×50.4=3024m ・・・⑤
となります。これは、B町から
3200-3024=176m ・・・⑥(答)
手前の地点になります。
(典型的な流水算の問題のポイント)
流水算というのは、自分自身の速さが他の速さに影響される(速くなったり、遅くなったりする)場合の時間、距離、速さを求める問題です。
流水算の問題は、速さに特徴があります。
典型的な流水算の問題は、あるものが正反対の方向に進み、双方向とも他の速さの影響を受ける(ただし、進む方向が逆になると、逆の影響(影響の大きさ自体は同じ)を受ける)問題です。
典型的な流水算の問題は、和差算(もしくは、平均)を利用して解きます。
船の上りの速さ=船の静水時の速さ-川の流速
船の下りの速さ=船の静水時の速さ+川の流速
大=(和+差)÷2、小=(和-差)÷2になるのでしたね。結局、
静水時の速さ=(船の下りの速さ+船の上りの速さ)÷2
川の流速=(船の下りの速さ-船の上りの速さ)÷2
となります。
なお、次のように考えてもいいでしょう。
船の上りの速さ、船の静水時の速さ、船の下りの速さを数直線(線分図)上に書き込むと、等間隔(川の流速の大きさ)で、並んでいることがわかりますね。
すると、船の静水時の速さ(平均になりますね)=(船の下りの速さ+船の上りの速さ)/2となることはすぐにわかりますね(船の下りの速さ=船の上りの速さ+川の流速×2となることなどもすぐにわかりますね)。
実際には、船の静水時の速さが船の上りの速さと船の下りの速さの真ん中にあることを利用するのがわかりやすいでしょう。
たかしくんとお父さんの二人が出てきて混乱しそうなので、たかしくんとお父さんの条件を分けて考えます。
たかしくんの条件
下り 30分
上り 40分
お父さんの条件
上り 20分
下り ?分
(方針その1)
時間の条件はたくさんありますが、距離がわからないので、速さが出せません。
そこで、距離を仮定して解きます。
距離を[120]mとします。 ←距離を[1]とおくと計算が面倒なので、30と40と20のLCM(最小公倍数)を利用します。
たかしくんの下りの速さ=[120]/30=[4](m/分)
たかしくんの上りの速さ=[120]/40=[3](m/分)
本当は、流速が整数となるように[240]とおくのがベストだった!!
たかしくんの静水での速さ=([4]+[3])/2=[7/2](m/分)
流速=([4]-[3])/2=[1/2](m/分)
お父さんの上りの速さ=[120]/20=[6](m/分)
お父さんの静水での速さ=([6]+[1/2])=[13/2](m/分)
(1)
お父さんの静水での速さはたかしくんの静水での速さの
[13/2]÷[7/2]
=13/7(1と6/7)倍
となります。
(2)
お父さんの下りの速さ=([13/2]+[1/2])=[7](m/分)
だから、求める時間は
[120]/[7]
=120/7(17と1/7)分
となります。
(方針その2)
比をフルに活用して解きます。
(1)静水時の速さが問題になっているので、上りと下りの両方の条件のあるたかしくんにまず注目します。
与えられた時間の条件を速さの条件に近づけることを考えます。
時間の比(たかし)
上:下=40分:30分=4:3
↓逆比(距離一定) 距離一定 ⇒ 速さの比=時間の比の逆比 ~時間と速さは反比例
速さの比(たかし)
上:下=3:4
=⑥:⑧ ←たかしくんの静水時の速さと流速を整数にするため!
たかしくんの静水時の速さ=(⑥+⑧)÷2=⑦
流速=⑧-⑦=①
次に、お父さんの速さとたかしくんの速さを比べます。
時間の比
お父さん(上):たかしくん(上)=20分:40分=1:2
↓逆比(距離一定)
速さの比
お父さん(上):たかしくん(上)=2:1
たかしくん(上)の速さが⑥だから、お父さん(上)の速さは⑥×2/1=⑫で、お父さん(静水時)の速さ=⑫+①=⑬となるので、お父さんの静水での速さはたかしくんの静水での速さの
⑬/⑦=13/7(1と6/7)倍
となります。
(2)
お父さん(下)の速さ=⑬+①=⑭
今度は、速さの比の条件の時間の条件に近づけることを考えます。
速さの比
お父さん(下):たかしくん(下)=⑭:⑧=7:4
↓逆比(距離一定)
時間の比
お父さん(下):たかしくん(下)=4:7
たかしくん(下)の時間は30分だから、お父さん(下)の時間は
30×4/7=120/7分(17と1/7)
となります。