岩手のニュース

「小沢王国」も分裂 民主岩手県連の3議員離党せず

 政権党の分裂が決まった2日、「小沢王国」でも亀裂が表面化した。民主党の小沢一郎元代表の支持グループ50人が離党届を提出した2日、お膝元の党岩手県連に所属する国会議員の対応は「離党派」と「残留派」に分かれた。県議の判断もさまざまで、剛腕を頂点とした強固な結束にほころびが見え始めている。
 離党届を出さなかった県連所属の国会議員は、階猛氏(衆院岩手1区)、黄川田徹氏(同3区)、平野達男氏(参院岩手選挙区)の3人。
 階氏は出された離党届を撤回した。午後に衆院議員会館に小沢氏を訪ね、現段階で離党の考えがないことを伝えた。ここ数日は「二大政党政治を堅持すべきだ。総選挙は近くない」と小沢氏を慰留していたという。
 「最善の策は民主党を立て直すことで離党は次善の策」と話すのは黄川田氏。「震災からの復旧・復興が大きな問題。今は与党として仕事をしなければ」と述べた。
 小沢氏に同調したのは畑浩治氏(衆院岩手2区)、菊池長右エ門氏(衆院比例東北)、主浜了氏(参院岩手選挙区)、藤原良信氏(参院比例)の4人。畑氏は「小沢先生についていく」、主浜氏は「初心を忘れた党と一緒にやっていくことはできない」と語った。
 県議会最大会派の民主党(23人)は2日昼前、議員総会を開いた。県連代表代行の菊池衆院議員が「事態は流動的だが、ぜひ一枚岩でいきたい」と呼び掛けた。
 小沢氏に追随して離党するのか、党に残るのか。所属県議の判断は分かれそうだ。
 小沢氏が率いた旧自由党と合併する前、民主党県連代表を務めた高橋元氏(北上)は「小沢さんの考えは間違っていない」としながら、「もともとの党に自分は残る」と言い切る。
 小沢氏の地盤を支える郷右近浩氏(奥州)は「小沢さんの目指すものを共に見たい」と離党する考え。県議会会派は「(残留組と)考え方の違いはなく緩やかな連携が考えられる」と述べた。


2012年07月03日火曜日


Ads by Google

△先頭に戻る

新着情報
»一覧
特集
»一覧
  • 47NEWS