訴えている 小さな命が
いつもなら 帰宅時間の頃は
うなだれながら 帰って来るのだが 昨日あたりから 少し違う
まだまだ やることが 沢山あるぞみたいな 妙な使命感が 背中をおす
糞尿の掃除をせっせと 終わらし 『タダイマ!』と いいつつ 例のヤツに 近づいてみる
ギュっと シッポを しぼめ 抱きかかえようとすると 必死に脇を閉ざそうとする
その脇を 強引に 押し広げて
『こんにゃろ~』と おちゃらけながら 抱きかかえると
足を バタバタしながら 抵抗する・・
『怖くないよ~』 と 優しく声を かけても あごが天井に向かんばかりに 顔をそらす・・
そして とどめの オシッコ(もらし)がけ・・
『オレ 完全に嫌われてる?』 なんて 凹んでるヒマなく その一瞬のスキに 手から離れ
自分の体の半分もない フェンスの 隙間に猛ダッシュ・・
あんのじょう 肩がひっかかり身動きできなく なっているw川・o・川w
じっとしてるように 見えても お尻のあたりが ブルブル震えてる・・
その後ろ姿を 見ていると こんな叫びが 自然に聞こえて きた・・
ぼくらは いままで 楽しいことなんて ぜんぜんなかった
ぼくらは なんのために 生まれて きたの?
吠えない 鳴かない 声を出したことがない この子が 初めて 私に
叫んでいるように 見えた・・
きっと 笑いのお手伝いを してあげるから
一緒にがんばろう・・!
一粒の涙を くるんで そっと 私は 返事をした・・
1 ■こんばんは
愛情を持って…
根気よく…
毎日はなしかけてあげれば…
きっといつの日か、心を開いて全てを預けてくれます
きっと…
最高の笑顔を浮かべて…