6月29日、国会議事堂前駅は、かつてないほど
たくさんの人々で溢れていました。安全の保障が
まったくない原発を再稼働させ、なし崩し的に
他の原発も動かそうとしている。
主催者発表で20万人。
今まで見たことのないような人数が官邸前に
集まって、原発の再稼働に抗議をしたのです。
警察の発表は、まさかの1万5000人という
呆れるほどの過小評価ですけど、そんなに
少なければ、野鳥カウンターを持参した僕が
カチカチやって数えてやりました。
これは明らかに嘘。
歩道にミッチミチの状態で、六本木通りまで
人がいっぱい。その列は経済産業省前まで
つながっていて、六本木通りや国会議事堂にも
伸びていたんです。これが1万5000人なんて、
どうしたらそんなに少なくなるのでしょうか。
しかし、注目度が非常に高かったため、
さすがにテレビカメラや新聞記者も取材をし、
空撮のヘリまで出ました。警察官も大量投入。
「核は麻薬」。
原発は、建てるまでに大量のお金を自治体に
支払ってあげるが、原発完成後は固定資産税。
年々、自治体に入るお金は減らされていくのに、
自治体はハコモノを建ててしまうため、膨大な
維持費がかかる。
維持費がかかるのに、収入は減ってしまうため、
お金が欲しくなる。すると、電力会社は「新たな
原発を建てれば、収入も増える」と言ってくる。
だから、1号機、2号機だけでなく、3号機、4号機、
福島第一原発では5号機、6号機が完成している。
危険な原発が1か所に集中して建つことになる。
一度ハマったら、もう抜け出せない。
この麻薬システムに、脳味噌クルリンパ首相は、
「システムを変えよう!」とも言わず、腐れ外道の
手先となって、原発を再稼働させているのです。
だから、これだけの国民が反対しているのに、
政治の中枢を担う政治家たちも、原発マネーに
ズブズブ言っているため、この声が届きません。
そんな日本中の注目を集めている「大飯原発」。
一体、どんな所に建てられているのでしょうか。
このたび、『チダイズム』では、テレビでは
なかなか伝えてくれない「おおい町」に行き、
実際にレポートをしてみることにしました。
おおい町は、若狭湾の海に面した町ですが、
梅、キノコ、自然薯など、農産物も魅力の町。
おいしい海の幸はもちろん、良い感じの山と
良い川に恵まれ、トリプルの魅力があります。
本来であれば、こうした自然をウリにすることが、
この町の魅力を最大限に引き出す方法ですが、
「この町には何があるの?」と聞かれた時には、
「原発以外は何もない」と言うようになりました。
こちらは、おおい町にある小学校です。
非常に大きくて新しい。体育館は国際大会が
開けるのではないかと思うほど立派なのですが、
この小学校に通う児童は、1年生から6年生まで
全校生徒合わせて72人です。
1学年10人前後の子供たちが学んでいる
小学校とは思えないほどの設備なのですが、
それもこれも溢れんばかりの原発マネーが
あるからこそ。なので、子育てには最適です。
この小学校のご近所には、関西電力様の
社宅などもあり、町には、たくさんのバスが
走っています。といっても、我々が乗るような
路線バスではありません。
大飯原発は再稼働に向けて動いていますが、
高浜原発は止まっている。それでも、ここには
発電所所有のバスがたくさん往来しています。
もちろん、高浜原発のバスも。
大飯原発に4基、すぐ隣の高浜原発に4基。
この狭いエリアに8基の原子炉を保有する
この町には、町のあちこちに、放射線量率を
計測する「モニタリングポスト」があります。
常に放射線量を見ながらの生活。
原発がある時点で、放射能と無縁の生活を
送ることができないと考えても良いでしょう。
原発では、「少し放射能が漏れましたが、
異常はありません」と言うのが日常茶飯事。
実際には、放射能が漏れるなんていうのは、
デート中にウンコを漏らす以上の大惨事です。
しかし、これを「たいしたことない」と言って、
なかったことにしてしまうのが、スゴいところ。
実際には、こんな数値を出されたところで、
一般庶民は、この数値が高いのか低いのかも
わかりません。専門家が言う「大丈夫だ」を
信じるしかないというのが現状なのです。
そして、こちらは町議会議員が1人を除いて
全員バカでお馴染みの「おおい町役場」です。
ここには、関西電力様が、電気のみならず、
「光ケーブル」をお届けしてくださっていることも
あってなのか、「iネットぴあプラザ」という名の
インターネットの素晴らしさをお届けしてくれる
施設が隣接されており・・・。
「MONDO TV」をご推薦!
格闘技、麻雀、パチンコ、そして、アイドル。
まさに、東スポのディープな部分をテレビに
したかのようなチャンネルを、町役場で宣伝!
なんとも不思議な町ですが、まったく安全が
保たれていないのに、再稼働することになった
大飯原発に揺れる「おおい町」では、日本初の
試みが行われていました。(つづく)