12年度予算:成立 総額96兆円超…過去最大
毎日新聞 2012年04月05日 20時53分(最終更新 04月06日 00時42分)
一般会計総額90兆3339億円の12年度予算が5日夕、成立した。当初予算が3月中に「年度内成立」をしなかったのは、1998年以来14年ぶり。東日本大震災の復興予算を盛り込んだ特別会計予算や基礎年金の国庫負担の「別枠分」を含めると、実質的な歳出総額は96兆円を超えて過去最大となった。しかし、38.3兆円の赤字国債発行に必要な特例公債法案は衆院採決が先送りされており、2年連続で歳入の裏付けを欠くことになる。
12年度予算案は5日の参院本会議で自民、公明など野党の反対多数で否決された。3月に予算案を可決した衆院との議決が異なったため、本会議後、衆参の代表による両院協議会を開催。協議が不調に終わり、衆院の議決を優先する憲法60条の規定に基づいて成立した。
本予算をめぐる衆参両院の議決が異なり、憲法60条の規定で成立するのは、菅直人内閣だった11年度予算から2年連続。野党が参院の過半数を占める「ねじれ国会」が常態化し、自民党の福田康夫内閣が編成した08年度予算以降、衆院優越規定が適用されなかったのは、民主党の鳩山由紀夫内閣が編成した10年度予算だけだ。