空我「原作開始、か……」
「……ほー、こうやって見ると綺麗だな……」
俺こと夜凪空我は、立ち上る桃色の閃光を眺めていた。
そう、今俺は原作を傍観してる。
「神楽がまさか介入するとは思っていなかったけどな……」
美樹さやかにそっくりな彼女は、さっきまで高町なのはを守ろうと剣を振るっていたのだ。……動きはあまり良いとは言い切れないかもしれないが。
……つっても、聞こえてきた会話を聞いてると……どうも、原作を知っていて介入している訳では無い可能性が高めの気がする。
……いや、あくまで直感だけどさ。
……あ、攻撃がなのはの方を襲う。
『Protection』
が、レイジングハートの補助もあって、魔法障壁に守られる。
……改めて見るとほんと凄いななのはの魔力。ちょっと離れたここでもピリピリ感じる。
「なのはちゃん!とりあえず、こいつを何とかしよう!」
「う、うん!」
というわけで、魔法少女コンビの戦い、見せて貰いますか。
神楽が前線で剣を振るい、なのはが後ろから魔法弾で援護……ってもう簡単な魔法操作出来てんの!?いくらなんでも適応力高過ぎないか!?
……いや、才能の塊なんて言われてるなのはさんの事だ、いけないことは無いはず。……まあ後、優秀なデバイスこと、レイジングハートさんもいらっしゃいますし?
いや、ひがんでませんよ?俺もデバイス持ってたらワラキアの能力上達しやすいだろうなぁ、なんて思ってませんよ?
にしても、ほんと良いコンビだ……神楽の攻撃を、後ろからなのはが上手いこと援護している。
原作で見ることは叶わなかったが……鹿目まどかと美樹さやかのコンビも、こんな感じだったのかもしれない。
『Fly fin』
「わ、わぷっ」
攻撃がまたなのはに届こうとした瞬間、レイジングハートの補助により、なのはが宙に浮かんだ。っていうか今の悲鳴は何だなのはさん。可愛すぎるじゃないか。
「飛んだ!?ね、ブルー、あたしも飛べるの!?」
『あの様に、完全に飛ぶ、とまではいきませんが……試しますか?』
「うん!」
お、今度は神楽か。どうするんだ?
敵の攻撃をあえてジャンプでかわし。
『Aerial base』
空中に、程良い大きさの足場が形成された。
「……なるほどねー……これ、何個でも作れるの?」
『時間は短いですが、残り魔力に問題なければ、複数生成も可能です』
ふーむ……後のスバルのウイングロードの劣化版、てとこかな。で、ウイングロード程デカくないし持続時間も短いけど、その分魔力消費も抑えられて、複数生成可能、と。
「それじゃあ……!」
神楽が力強く足場を蹴った。
見事に敵の頭上を飛び越え、さらにその先に足場を形成。
「でやああああ!」
それを蹴った勢いで敵に突進し、剣を敵に叩きつける。
「ぐぎゃあああぁぁぁ!」
お見事。
大ダメージを食らった敵が痛みで絶叫する。
「美貴ちゃん、離れて!レイジングハート!」
『Yes、master』
そこへなのはの砲撃!
ぐお、こうやって見るとド迫力だなオイ!
小学生が撃って良いもんじゃないよこれ!
凄い轟音と共に、桃色の光が辺りを染める。
……うん、流石に勝ったでしょこれ。
大した脚本の崩壊も無かったし……そろそろ帰りますか。
……と、帰ろうとした時、少し離れた所に誰かを見つけた。
目を凝らすと……っておい。
吾郎さんかよ。
何やってんの兄貴分。
妹分が心配になったのか。
双剣まで構えて……いつでも飛び出せる様にしてらっしゃる。
……シスコンの悪影響か……。
……ま、いいや、帰ろう。
翌日。
なのはさんの席、つまり俺の隣には人が集まっていた。
まあ、理由は明白。
「わー、可愛いー!」
うん、フェレットモードのユーノである。
「可愛いでやんすなー。お手するのか?ほい、お手ー」
「いや、流石にやらないでしょ……ってしたー!?」
いやー、もう大賑わいだ。
俺は寝たいのに、コレじゃ寝るに寝れない。
「っていうか、あんた動物とか好きだったんだ。意外だわ」
「そうか?だけど大丈夫ですぜアリサちゃん!俺はお前が大好きでやんすから!」
「聞いてないわよ!っつかそのサムズアップうっとうしいわ!」
「ふぎゃあっ!?」
……あー、まためんどくさい事やってんなぁ。
先ほどフェレットにお手をさせ、現在、金髪ツンデレことアリサ・バニングスに殴られてノビてるのが、クラスメートの更下王磁。
……うん、名前にツッコみたくなるのは非常によく解る。
でも俺だってツッコみたいんだ、我慢してくれないかな?
で、こいつは茶髪のツンツン頭、顔もいたって普通の奴なんだが……何というか、性格に多少難がある。
大体予想ついてる人もいるはずだけど……要するに、ハーレム好きなのだ。
まあ最近は、誰かに愛(笑)を語り、そして大抵アリサ、たまに神楽にぶっ飛ばされるのがお約束となっている。
ハーレム好きなもんだから、最初はてっきり転生者かと思ったんだが……原作3人組だけじゃなくて、クラス中の女子、そして神楽も口説こうとするところを見ると、何とも言えない。原作にいたはずは当然無いが……転生によって原作の一部がいじられているのだろうか?
とはいえ、本来の性格は気さくで明るい奴なので……まあ、悪い奴ではないんだが。
ちなみに、こいつは月曜日と金曜日を結構な確率で休む。本人曰く「家の用事」らしいが……さてはて。
と、そんな事より問題は……。
「よう更下、貴様俺のアリサを好きと言うとは良い度胸だな。アリサもすずかもなのはも俺のだ、貴様には誰1人譲らん」
「ほほう……上等。なら喧嘩だっ!」
……また始まっちまったよ……。
ノビていた更下の首根っこを掴み、それから喧嘩を始めた超イケメン。
名前は、輝宮甲。
……うん、これも色々俺は違和感を感じざるを得ない。が!我慢だ!
黒髪は当然気にしなかったよ。
だけどよく見りゃオッドアイ!
まさかの右が金、左が銀のオッドアイ!
転生者ですよって教えてるようなもんじゃねーか!
そして、露骨に原作3人組に絡んでいる辺り本当に狙っているとしか思えない。
そしてめんどくさい事に、こいつは嫉妬深いのだ。
だから。
更下が3人組の誰かを口説く。
↓
輝宮がいちゃもんをつける。
↓
喧嘩勃発。
↓
アリサなどにより喧嘩両成敗。
というパターンになっている。
……何コレ超めんどくさい。
しかも3人組はとっくにこいつを胡散臭い、もしくは苦手か、それ以上いってるんだろうけど……こいつは気付いてないのかしつこいのか、止める気配を見せない。タチ悪いね。
とりあえず輝宮の事はいつか吾郎さんにチクろう。
……にしても原作もうだいぶ崩壊し始めてないか?大丈夫?
……ま、それはそれで見所があるか。
……Darkstrikerよりこっちが書きやすい不思議!
何故だ。
……まあ、考えてもしょうがないですかね。
というわけで、原作に突入しました。
相変わらず、描写が下手で泣きそうになります。
そして、オリキャラが増えてきました。
そろそろ、次辺りでキャラ紹介第一弾が必要かな……。
感想やアドバイス、ツッコミや文才などをくれると非常にありがたいです。
自分、なにせ素人なもんで……。
どんどん改善していきたいので、よろしくお願いします。
では。
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