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低線量の内部被曝 過小評価しないで

2012年06月24日

 福島第一原発事故後の長期低線量被曝の影響を懸念する専門家やNGO(非政府組織)による「市民科学者国際会議」が23日、猪苗代町のヴィラ・イナワシロ・コンベンションホールで始まった。

 国際放射線防護委員会(ICRP)は低線量内部被曝を過小評価していると批判する欧州放射線リスク委員会(ECRR)のインゲ・シュミッツ・フォイアハーケ委員長らは「100ミリシーベルトよりはるかに低い線量でのがんの発症」データを報告し、「予防原則に立った被曝低減化策」の必要性を訴えた。

 フランス国立保健医学研究機構で甲状腺がんの疫学研究を専門にしているフロラン・ド・バテール博士は、「男の子の甲状腺に4〜5ミリののう胞が見つかった」という伊達市の市民からの質問に「原発事故の影響ではないとは言えないが、時間をかけて観察し、臨床データを積み上げていく必要がある」と答えた。

 24日は小児科医や物理学者が将来に向けての健康影響調査、放射線防護策、アフターケアについて提言し、話し合う。参加無料。

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