トップページ社会ニュース一覧十勝岳火口明るく“注視が必要”
ニュース詳細

十勝岳火口明るく“注視が必要”
7月1日 12時54分

十勝岳火口明るく“注視が必要”
K10032436611_1207011405_1207011415.mp4

北海道の十勝岳で、先月30日夜から1日未明にかけて、火口が明るく見える現象が観測され、一時、周辺の宿泊客ら120人が避難しました。
気象台とともに調査に当たっている北海道大学の専門家は「今すぐ噴火活動に移るとは考えにくいが、注意深く見ていく必要がある」と話しています。

先月30日午後7時半すぎ、北海道の中央部にある十勝岳の火口付近が明るくなっているのが、気象庁の高感度カメラで観測されました。
札幌管区気象台は、火山性の地震や微動が確認されていないことから、噴火ではなく火口の硫黄や火山ガスが何らかの原因で燃えたのではないかとみていて、1日午前、ヘリコプターで上空から火口付近の調査を行い分析を進めています。一方、周辺の宿泊施設では一時、宿泊客らおよそ120人が避難しましたが、気象台の情報を受けほとんどの人が宿泊先に戻りました。また、ふもとの上富良野町と美瑛町は、硫黄の臭いがふだんより強く感じられるとして、町の登山口から十勝岳への入山を禁止する措置をとりました。
気象台とともに調査に当たっている北海道大学理学研究院の中川光弘教授は「今すぐ噴火活動に移るとは考えにくいが、十勝岳の過去の活動を見ると、本格的な噴火の数年前からこうした現象が続くので、今後、数年かけて活動の変化を注意深く見ていく必要がある」と話しています。

[関連ニュース]
このページの先頭へ