観光施設やイベントも節電を迫られる。天王寺動物園（大阪市天王寺区）は昨年に続いて噴水を停止するほか、終日稼働させてきたカバの水槽のろ過器を一時停止。魚が泳ぐ人工川の水を循環させる機械の運転を、電力需要の低い夜に切り替えた。担当者は「来園者に気付かれぬよう節電に努めたい」と話す。海遊館（同市港区）は、自家発電機の出力を上げ、エレベーター５基のうちスタッフ用の２基を停止する。大阪・ミナミで１日に始まる「道頓堀川万灯祭２０１２」は、道頓堀川を１２００個のちょうちんで彩るイベント。ＬＥＤのちょうちんを増やし消費電力は半減させる。

　阪急阪神百貨店は、昨年阪急、阪神の両梅田本店だけだった「外壁照明の終日消灯」を全１５店舗に拡大、店内照明の一部間引きや消灯も実施する。両梅田本店では、トイレ便座の暖房や自動乾燥機も停止する。大丸松坂屋の関西各店はＬＥＤ照明導入や室温の引き上げに加え、今夏は照明の一部消灯、便座の暖房停止を行う。高島屋大阪店はすでに、ＬＥＤ照明を１・５倍に増やしたほか、照明の間引きや消灯の範囲を昨夏の２倍にした。冷房温度引き上げも続ける。