夏場所で一大旋風を巻き起こし、名古屋場所(8日初日、中日新聞社共催)では幕内5人の関取で臨む境川部屋勢に、“第6の男”がいる。新十両昇進に挑む勝誠(しょうせい)だ。166センチ、124キロと小柄だが、関係者からの期待は大きい。
今場所は自己最高の東幕下3枚目の勝誠は30日、愛知県扶桑町の部屋で、関取衆に交じって稽古。その体は、全身が筋肉のよろいに包まれている。
「両親も期待してくれているので、いつか化粧まわし姿を見せてあげたいです」
鹿児島県大島郡宇検村出身。相撲に打ち込むため、12歳で親元を離れ、山口・豊浦中(現夢が丘中)へ。山口・響高相撲部時代の2004年には世界ジュニア相撲選手権中量級で優勝。2005年春場所の入門後も、右を差して前に出る馬力のある相撲を取り、ときには居反りや頭(ず)ぶねりなどで場内を沸かせる。
十両に昇進すれば磋牙司と並んで最も身長の低い関取となるが、「身長は気にしてません。相手の方がやりにくいと思います」と持ち味としてとらえる。妙義龍、豪栄道とは同級生。高校で2年先輩の豊響からもはっぱをかけられている。 (岸本隆)
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