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【大リーグ】

岩隈「やっと来たという感じ」 日本時間3日にメジャー初先発

2012年7月1日 紙面から

試合前の練習で笑顔を見せるマリナーズ・岩隈(右)=セーフコ・フィールド(共同)

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 【シアトル秋野未知、ジョン・ヒッキー】マリナーズのウェッジ監督は29日(日本時間30日)、中継ぎで起用されてきた岩隈久志投手(31)をメジャー初先発させると発表した。舞台は7月2日(同3日)に本拠地シアトルで行われるオリオールズ戦。開幕直前に先発陣から外れたが、3カ月近く慣れない救援で耐え忍び、ようやくチャンスをつかんだ。日本人の先発は19人目となる。この日のレッドソックス戦でイチロー外野手(38)が1安打をマークしたが、試合は0−5で敗れた。

 待ち焦がれたまっさらなマウンドにようやく登ることができる。岩隈の顔も自然とほころんだ。

 「いやぁ、やっと来たという感じ。先発なんで楽しみにしてます」

 この日の試合前にロッカールームでウェッジ監督から起用を伝えられた。右脚付け根を再び痛めた先発右腕ミルウッドの登板を後ろにずらすことになったことから緊急起用されたもので、指揮官も「クマ(岩隈)を見てみたい」と期待した。ここまで1試合の最長イニングは4イニングで計65球。球数の目安は75〜80球になる見込みだ。

 メジャー1年目の右腕にとって険しい道のりだった。開幕直前に先発ローテを外れ、ロングリリーフ役を指示された。このため初登板はチーム15試合目の4月20日。4、5月の登板が計5試合ではリズムのつかみようがなかった。

 不遇の生活が続いたことについては首脳陣との信頼関係が薄かったことが挙げられる。29日付の地元紙シアトルタイムズ(電子版)は「春季キャンプ序盤に球団首脳陣が『球速も制球も不足している。登板後の回復も遅い』と警鐘を鳴らしていた」と内幕を伝えた。

 転機は5月30日にメジャー初セーブを挙げてから。その後は16日に初勝利を挙げるなど9試合と出番が増え、防御率も4〜5月が6・00だったのに対し、6月は同3・52とV字回復した。ウィリス投手コーチも「少し時間がかかったが、本来の力を取り戻してからは非常にいい仕事をしてきた」と高く評価した。

 この日は試合前練習でブルペンに入り、精力的に43球を投げ込んだ。先発登板は楽天でのラスト登板だった昨年10月7日のロッテ戦以来。久々の先発調整に「好きなだけ投げてくれということだった。不安はないです」と声を弾ませた。対戦するオリオールズは最激戦区で知られるア・リーグ東地区で2位。岩隈にとって相手に不足はない。

 

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