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“火口付近の硫黄や火山ガスが燃焼か”7月1日 5時1分
北海道の十勝岳で、火口が明るく見える現象が先月30日の夜から1日未明にかけて観測されました。
気象庁は、観測データから噴火ではないとしたうえで、火山性のガスが燃えたのではないかとみています。
先月30日午後7時半ごろ、北海道の十勝岳の山頂付近にある火口が明るく見えるのが気象庁の高感度カメラで観測され、その後、1日午前3時すぎまで続きました。
気象庁によりますと、十勝岳では地下のマグマやガスなどの動きを示す火山性の地震や微動は確認されず、噴火ではないとしています。
この現象が観測されたのは大正15年に噴火した「大正火口」と呼ばれる場所で、ここでは硫黄が混じった高温の火山性ガスが出ていることから、気象庁は火口の硫黄や火山ガスが何らかの原因で燃えたのではないかとみています。
十勝岳は北海道中央部にある標高2077メートルの活火山で、火口から高さ200メートル前後の噴気や噴煙が出ているほか、GPSによる観測で6年前から火口のすぐ下でやや膨らむ現象が確認されていますが、気象庁は、今のところ噴火の兆候はないとしています。
この現象を受けて、十勝岳の地元の上富良野町や美瑛町では、火口から5キロ前後離れた温泉旅館の宿泊客らが一時、避難しました。
気象庁は引き続き、火口付近には近づかないよう呼びかけています。
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