米マイクロン株価3週間ぶり上昇率、エルピーダ買収で合意の報道受け
6月29日(ブルームバーグ):米半導体大手マイクロン・テクノロジーの株価が、28日の米国市場で約3週間ぶりの日中上昇率を記録した。優先的に交渉している会社更生手続き中のエルピーダメモリ買収が合意した、と日本経済新聞電子版が報じた点が手掛かり。
マイクロン株価は前日比4.6%高の5.98ドルまで買われた。日中上昇率としては、今月5日に記録していた4.8%以来の大きさ。終値は同4.4%高の5.97ドル。
日経はマイクロンによる買収額約2000億円のうち、エルピーダが負債返済に回すのは最大1400億円のため、総額4200億円のエルピーダ向け債権の約7割は返済されないことになると伝えた。マイクロンが携帯端末向けDRAM増産目的でエルピーダ生産拠点に約1000億円を投資する計画であり、支援総額は約3000億円の見込みだとも伝えた。
報道について、マイクロン広報担当のダン・フランシスコ氏はコメントを避けた。エルピーダ広報のコメントは得られていない。
エルピーダは国内唯一のDRAMメーカーとして2009年に公的支援を受けたが、韓国勢との価格競争や円高などに押され2月に会社更生法の適用を申請して破綻。5月にマイクロンをスポンサーに選定して交渉を開始した。8月21日までに更生計画案を東京地裁に提出予定。
日経は5月にも、マイクロンによるエルピーダ買収額が2000億円超になり、設備投資の肩代わり分を含めた支援総額が3000億円弱になる見通しだと報じていた。
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更新日時: 2012/06/29 10:30 JST