朝日新聞の天声人語をもっと読む大学入試問題に非常に多くつかわれる朝日新聞の天声人語。読んだり書きうつしたりすることで、国語や小論文に必要な論理性を身につけることが出来ます。
|
あのレバ刺しも本日でつまみ納め。こよなく愛す「レバサシアン」のぼやきが週刊朝日にあった。「食べられるなら消費税が20%になってもいい」と。増税政局に揺れた6月の言葉から▼沖縄「終戦」の月。慰霊の日の追悼式で、首里高3年の金城(きんじょう)美奈さんが自作の詩を朗読した。〈67年前を生きた人々の後ろに/私たちは続いている/私たちにできることは/あの日を二度と呼び戻さないこと/私たちに必要なことは/あの日を受け止めて語り継ぐこと〉▼広島で被爆し、12歳で逝った佐々木禎子(さだこ)さんの折り鶴が、ハワイのアリゾナ記念館に贈られる。「真珠湾攻撃で戦争を始めた国と、原爆で終わらせた国。互いに遺恨を捨て、心の終戦を目指したい」と兄の雅弘さん(70)▼小沢グループなどの造反で民主党は分裂状態に。小沢氏の慰留に努める輿石幹事長の周辺は「この期に及んで離党は止められない。別れの儀式を丁寧にやっている」。野田首相の党首力が問われる▼大飯原発は再稼働へ。北海道で反原発を訴える斉藤武一さん(59)が嘆いた。「この夏は原発なしでどうなるか検証してみよう、という決断を下せば、それこそ総理のリーダーシップなのに」▼宮城県石巻市の渡波(わたのは)小。児童は離散、震災前の6割に届かない。再会の場ともなった運動会で、6年生の菅野光華(みか)さんがぽつり。「モノは新しいのと代えられるけど、遠くに行った友達はそうはいかない」。あれ以来、代えが利かないものを大切にしている自分に気づく。