2012年06月30日

バックキャスティング手法による脱原発ロードマップづくり


今朝の朝刊には「脱原発」官邸埋める、と写真入りで大きく報道されています。311以前は、小さな政治デモでも、警察により制御されてきましたが、やっと日本もここまで来たかと感慨深いものがあります。

それだけに、今後、私たち日本人はどこへ行くのか、という根源的なテーマを論じ合わなければ、単なる「ブーム」で終わってしまい、安保闘争のようになにも実利の無い、民益のない感情的な闘いでしかなくなります。

ピーター・ドラッカーは「明日を支配するもの」という著書にわざわざ「付章 日本の官僚制を理解するならば」を記し、日本人に警鐘を鳴らしています。

「官僚という指導層は、一般に考えられているよりもはるかにしぶとい。不祥事や無能が暴露された後も、長く力を持ち続ける」
「今日の日本には官僚の後を継ぐもの(指導層)がいない。」
「日本は、これまで問題の先延ばし戦略で成功してきた。この40年間に、解決不能とされていた社会的問題を、問題の解決ではなく、問題の解消によって解決した」

311で露呈された官僚の無能さ、自分たちは逃げげてしまうという官僚のずる賢さの国家体質上にこれから20年後、30年後の将来を築くことは、極めてナンセンスであり、これまでの過ちを繰り返すことになるに違いないのです。

ドリーム党の政策の中核をなすものは、まさにこの官僚指導問題の解決ですが、解決策は簡単です。30年かけて官僚をゼロ(ゼロに近いという意味であり、一人もいなくなるというものではありません)にすればいいのです。現在の公務員の身分保障さえすれば、30年かけた「自然消滅」には反対できないでしょう。

官僚機構は立法府や行政府(内閣)の執行機関として位置付けられていますが、国を動かす決定権を持つのは、内閣であり国会であるのです。その内閣や国会議員を選ぶのは国民です。国民が官僚に限らず、地方公務員や地方議会議員を限りなく少なくする、という決意をすれば、この国の行政にかかる費用は何十兆円も削減できます。

繰り返しますが、ドリーム党は「公務員を限りなくゼロ」にします。そして、新たな指導層として子育てを終えたり、定年退職をした女性を指導層としたりしていうべきと考えます。脱原発のオピニオンリーダーの落合恵子氏やオウム事件で活躍した江川詔子氏、浜矩子教授などは適役であると考えます。

いつか書きますが、戦後の金銭経済の成長は、育児など女性の影の力があったから成し得たものであり、「専業主婦はなまけもの」というアメリカ思想を強制注入された男たちの棒若ぶりが、今日の「青い顔の女性」を生み出しているのです。

前書が長くなりましたが、国づくりは理念が先行しなくては、官僚の筋書き通りになってしまいます。子どもたちの未来を考えた場合、それだけは絶対に避けなくてはいけないと、私たちは心しなくてはならないのです。

1、マクロの発想の必要性
日本人の悪い癖は、自分の暮らす周辺(ミクロ)から全体(マクロ)見る、自分の属する組織から全体を見る、等身大から全体を見るというミクロの視点です。中国のことわざの「森の中にいる者は森が見えない」と同じです。そうではなくて、西洋人のように、マクロの空間からミクロの空間に分割していくという大局観をもった手法でないと、新しい国づくりなどできません。

脱原発問題も同じです。私も脱原発論者ですが、脱原発社会、脱化石燃料社会という全体を的確にとらえるためには、20年、30年後のあるべき姿を明確に描像(描いたり、文字にしたりして頭の中にある無形の知を有形の知にする作業)しなくてはなりません。放射線が怖いからというようなミクロの視点では、官僚に見透かされるだけです。

私の趣味は地図を見ながら考えることです。日本地図を広げ「ここからここに地下音速ジェットリニア新幹線を走らせたら日本ははるかに豊かになる」とか、南太平洋の地図を見ながら、「沖の鳥島にメガフロートを集めた人工島をつくれば、熱帯地方(北緯20度25分の沖の鳥島は、北緯21度28分のハワイ、ホノルルより南に位置します)を手に入れることができる」「地図を逆さにしてみれば(アメリカを背にすれば)、日本の南には延々とエネルギーを生み出す国々が存在する」などと、マクロの発想で想いをめぐらしています。

私は、菅直人元総理同様にバイオマス推進論者です。日本の緑をエネルギーに転換すれば、化石燃料に頼らない社会が構築されます。山に畑に大量の雇用が発生します。

 自然エネルギーの固定価格買い取り制度が七月から動きだす。小出力の電源ではあるが純国産だ。火力発電の燃料高で生じる所得の海外流出を抑え、日本経済に元気を取り戻す役割も担わせたい。
<引用終了>

東京新聞の社説通りの「所得の海外流出を抑え、日本経済に元気を取り戻す」という夢のような話も実現できるのです。

マクロの視点で30年後の姿をことばで表してみます。

◆国土の4分の3を占める日本の山林は荒廃から立ち直り、バイオマスエネルギーや石油製品に変わるセルロース※、薬の元となる原料などを大量に生産し、海外に輸出するまでになっている。
※セルロース こちらのサイトが分かりやすい(ありがたい)
http://www.naoru.com/seruro-su.htm

◆生ゴミという生活用語が死語になっている。生ゴミや剪定ゴミなどのバイオ(生物)は乾燥させれば資源(バイオマス)になる。11兆円ともいわれる廃棄食糧品はそのほとんどがバイオマスとして完成された循環社会のなかで役立つ存在になっている。

◆全国54ヶ所の地方管理空港は地下に地産地消の発電施設(バイオマス発電、燃料電池発電など)を持ち、空港隣接の「仮称、ウエルカム観光おもてなしテーマパーク」では、発電時に発生した排熱を利用して、冷暖房や給湯などに利用する熱エネルギーを供給する仕組み(コージェネレーション)により、旅行客を楽しませる施設運営が行われている。もちろん運行しているのは国産ジェット旅客機MRJである。
MRJ
http://ja.wikipedia.org/wiki/MRJ

◆原子力発電所や海に面した火力発電所はすべて天然ガスによるガスコンバインドサイクルへの転換が行われている。

◆かつてシャッター通りと呼ばれた地方の中心市街地は、自然エネルギーと日本文化、森林文化の集積した魅力的空間に変貌し、老若男女が集う憩いの場所としてにぎわっている。

◆かつて限界集落と呼ばれた山間の集落は、森林文化を守る木こり衆による「エコロジー・テーマパーク」として独特の文化を築き上げ、世界中から観光客が訪れている。

こんな感じです。イメージがわいてきましたでしょうか。

2、バックキャスティングの手法を取り入れる。
台風に例えます。「北緯20度を超え大型の台風は進路を日本本土に向けています。」予報が当たる、つまり必ず台風はやってくるという前提で一つずつ、確実に準備を進めていく、これがバックキャスティングです。

30年後は確実にやってくる。国民の総意で決めた「30年後の姿」からバックして「今やること」「5年後にやること」などを準備するという極めてリーズナブルな目的達成手法ですが、確実にやってくる個人の「入学試験」などと違って、集団は現在の損得を考え、このバックキャスティングの手法を取り入れたがりません。その良い例が、1000年に一度確実にやってくる大津波に備えなかった東京電力と日本の官僚組織です。

30年先を予測することは、30年先をつくるということと同じです。原発反対の集会が盛り上がっています。その一人ひとりの気持ちという無形知を、有形知にし「私たちはこういう未来をつくります。見てください」と政治家に対し決意表明することが、脱原発を進めるスタートと考えなくてはなりません。

ターシャ・テューダーは「美しい花を咲かせる方法は、近道を決して探さないこと」という言葉を残しました。

あるべき未来の姿である設計図を国民全員が共有し、30年後に続く道に設計図に示されたプロット(大道具)を並べていくのです。幸福を生み出す「装置」や「仕組み」を、時間をかけてこの国に組み込ませていくのです。
そして、誰もがこの30年後づくりに参加するのです。こうすることにより、夢は必ず実現できます。

最後にもう一度繰り返します。自分の身の回りから全体を見るのではなく、マクロの空間からミクロの空間に分別していかなくてはなりません。時間軸から見て30年後という未来から現在を位置付けるのも同じ発想です。

ドリーム党は大阪維新の会の橋下市長のような、ミクロの発想、インサイドアウトの発想を否定します。
世界地図を見ながら、地球市民として日本の役割は何かを考える政党を目指します。

posted by M.NAKAMURA at 13:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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