衆参ねじれは直近の民意。とはいえ、2010年7月11日、第22回参院選の比例代表獲得議席は、民主党が16議席。一方、自民党は12議席、石原新党(たちあがれ日本)は1議席と伸び悩み、自民党はショックを受けて、党名変更論が出る中、谷垣禎一総裁のねばりの党運営のもと、国会での味わいある質問演説などで党勢を回復してきました。自民党と石原新党の統一会派「自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会」の議席数は現在86議席。第一会派「民主党・新緑風会」は104議席ですので、19人が小沢新党に参加すると、第1会派と第2会派が選挙無しに入れ替わることになります。
私たちの直近の民意は、与党・民主党の驕りにお灸を据えるとともに、自民党に対してもより長い謹慎時間を申し渡したのであって、選挙無しに第1会派と第2会派が入れ替わることは決して許してはいけません。参議院議員はふだん、あまり有権者と接していないので、その点で独りよがりな行動に出る可能性があります。小沢新党参加可能性がある議員をリストを提示します。土日にはほとんど事務所にスタッフがいないでしょうが、当該選挙区の有権者、地方議員はなんとか最後まで説得して欲しいと思います。
並び順は所属する県連順です。
[北海道]徳永エリ。
小沢グループの広報担当でホームページ作成者。テレビレポーター出身で、峰崎直樹財務副大臣の後継者である連合系男性新人が落選し、徳永さんが2人区の2人目に滑り込みました。
[青森]平山幸司。
小沢一郎政治塾出身で、小沢氏の小原貞裕元政策秘書が秘書を務めています。青森では第21回参院選で小沢系女性新人が全市町村で自民党に敗れる地滑り的敗北をしており、来夏の改選も厳しい模様。
[岩手]主浜了。
来夏改選。小沢系で、3月30日の消費増税準備法案の閣議決定で総務政務官を辞任。
[岩手]藤原良信。
小沢一郎衆院議員の初代秘書。岩手県議会議長を経て、比例代表で初当選。来夏改選。国土交通族。
[栃木県連]田代郁。
比例代表。JR総連(JR東日本労組)出身の初の参院議員。小沢グループに毎回出席する姿が確認されています。
[埼玉]行田邦子。
来夏改選。3人区で、同じ民主党の山根隆治外務副大臣は東京スカイツリーの東武鉄道労組の支援を受けるが、行田さんには組織がなく展望が開けない状況。岩手4区の遠野市出身で、大震災で叔母を津波で失ったショックもあり、小沢グループ事務局員に取り込まれています。小沢グループでも孤立気味。
[東京都連]田村亮子。
小沢一郎氏と未成年のときからの付き合いで、比例代表トップ当選。任期は2016年7月まで。
[東京都連]西村正美。
小沢一郎政治塾出身で日本歯科医師政治連盟推薦。比例代表最下位当選。すでに10年来の悲願だった市町村に歯科検診を義務づける法律は昨夏超党派で成立済み。父子とも歯科医で、父は歯科医師界の大物。本人も都議選出馬歴があり、向上心が強い。
[東京都連]有田芳生。
板橋区で新党日本公認で衆院選立候補。新党日本を離党し、3度目の出馬で比例代表で初当選。
[新潟]森裕子。
元自由党で離党の可能性が高い。
[富山県連]広野允士。
比例代表で来夏改選。野田佳彦、枝野幸男、茂木敏充、河村たかしらとともに日本新党第40回衆院選公認候補だったが、落選し、公選法違反で逮捕された。日本新党のクリーンなイメージを傷つけた。その後小沢自由党に参加。
[岐阜]小見山幸治。
小沢グループ常任幹事。秘書を務めた先代の松田岩夫氏は自民党離党し、新生党の有力中堅議員だったが、民社協会を経て自民党に復党。さらに自民党を小見山秘書と一緒に2度目の離党。一度人を裏切る人間は2度人を裏切る。
[愛知]谷岡郁子。
小沢一郎氏の誘いで家業の至学館大学学長から3人区の最下位で初当選。来夏は大塚耕平さんとともに改選。自民党、大塚に加えて減税日本の候補者が立つと改選の展望が開けない。野党時代は小沢ガールズの筆頭格だったが、政権交代後は距離を置き、民主党・新緑風会幹部も務めたが、再選戦略のために離党する可能性もある。
[愛知]安井美沙子。
小沢グループに参加。元々東京出身で愛知に基盤がないので、一か八か離党する可能性も。同じ選挙区では連合系(日教組)の斎藤嘉隆さんも民主党で、組織は圧倒的に弱い。
[奈良]中村哲治。
言わずとしれた小沢グループ常任幹事。自由党出身。日本医師会会長の孫娘と結婚するも、落選中のDVのため自殺に追い込んだとされ、奈良新聞、奈良日々新聞と民事訴訟中で人間のくず。自民党奈良県連が対抗馬を公募中。
[岡山]姫井由美子。
すでに来夏の参院選のさしかえを決定。比例代表などに活路を求めて、小沢新党参加か。
[広島]佐藤公治。
新進党解党後、自由党を経て、民主党に参加まで小沢氏と党籍が重なる数少ない議員。先代の佐藤守良・元農相の秘書時代からの小沢系。父の「一郎は畳の上で死ねないんじゃないか」との懸念を側近として共有。元新生党秘書会青年部長のため、小沢秘書軍団のまとめ役も買っている。若いころは輝いていた。
[愛媛]友近聡朗。
自民党王国の1人区で展望が開けないため、離党の可能性がある。小沢グループには、よく参加している。
[宮崎]外山斎。
全体的にすべてが未熟な議員。離党の可能性が強い。
このように書いてきたら、やはり19人の離党予備軍がいて、19議員は危険ラインです。ぜひこの19議員を徹底的にしめつけてください!また行田さんなんかは明らかに悩んでいますので、やさしく諭してあげてほしいと思います。選挙を経ない第1会派交代を許してはいけません。「輿石議長」のためではありません。私たちが主権者であり続けるための大きな闘いです。ぜひ地方議員さんも勇気を持って「誰のおかげで参議院議員になれとと思っとんのや」と締め付けてください。日本を後ろ戻りさせてはいけません。
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