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国の訓練「炉心溶融なし」   「住民の不安増長」理由に  危機対応、乏しい意識  原発事故想定で基盤機構 


 原子力防災訓練の考え方(原子力安全基盤機構)
 東京電力福島第1原発事故後、初となる国の原子力総合防災訓練について、計画作りを指示された原子力安全基盤機構が「最悪ケースの想定は避ける」として、福島事故で起きた炉心溶融(メルトダウン)を除外するなどの方針をまとめていたことが30日、分かった。共同通信が情報公開請求で計画案を入手した。

 「地域住民の不安を増長する」という理由。一方で、福島事故で役立たなかった対応拠点施設(オフサイトセンター)が一定段階から本格的に機能すると想定していた。

 同機構は、新設される原子力規制委員会の事務局の原子力規制庁に統合されるが、危機対応への意識が乏しい姿勢が浮き彫りになり、先行きに不安を感じさせる。

 同機構は、経済産業省原子力安全・保安院の安全規制を実務面で支援している。保安院の指示で2011年度訓練の計画案を作成した。

 訓練の考え方をまとめた11年7月14日付の文書では、事故の想定を「福島と同じかそれより速い事象進展」とする一方、「炉心損傷、メルトダウンには至らない(水素爆発は想定しない)」と記載。「電力が実施した緊急安全対策が機能することを示す必要あり」と、福島事故後の対策の有効性をアピールする意図と受け取れる記述もある。放射性物質の放出は地元自治体の意向で「あり」「なし」を検討する。

 より詳しく訓練の目的や留意点を検討した11月16日付の文書は「防災体制の変化が予想される状況で、対応力向上、意識向上を目的とする訓練は困難」とした。

 保安院によると、同機構から説明を受けた担当者は「炉心溶融や水素爆発がない想定はあり得ない」と指摘したが、具体的な修正は指示しなかった。

 11年度は結局、訓練は実施せず、その後も具体化していないため、議論を進めていない。新規制組織が発足後、内容を検討する見通し。

 防災訓練は、1999年に死者2人が出た東海村臨界事故を受けて制定された原子力災害対策特別措置法に基づき、地方自治体も参加してほぼ毎年開催。首相を本部長とし、原子力緊急事態を宣言して住民避難などを訓練する。
(共同通信)

2012/06/30 13:53

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