レバ刺し:販売禁止直前、にぎわう焼き肉店
毎日新聞 2012年06月30日 10時35分(最終更新 06月30日 12時32分)
さようなら、レバ刺し。最後の晩餐(ばんさん)−−。7月1日からの販売禁止を前に、焼き肉店は最後にもう一度、牛のレバ刺しを味わおうと訪れる客でにぎわっている。
29日夕。まだ日も暮れきっていない時間から、東京都武蔵野市の焼き肉店「ホルモン酒場 焼酎家 わ」の店内は、全14席のカウンターがいっぱいだった。カップルが来店したが、予約した客を優先するため入店できない。女性(26)は「レバ刺し食べたい!」と大声で残念がった。
同店経営の光山英明さん(42)によると、レバ刺し目当ての客が増えたのはここ1週間。29、30日は予約でいっぱいになったという。他店より厚めに切っていたというレバ刺しだが、今はなるべく多くの客に行き渡るよう、少し薄くして提供している。良い品を仕入れるのは簡単ではないという。レバ刺しも「肉屋との信頼関係がないと入荷できない」という評判の品。「寂しさはありますよね。家庭で食べても罰せられないのに」と話す。