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八甲田山 雪中行軍の新写真
6月30日 4時5分

八甲田山 雪中行軍の新写真
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多くの犠牲者を出し小説や映画の題材になった、旧陸軍による青森・八甲田山の雪中行軍の生存者の写真が新たに見つかりました。
写真は人目につかない形で保管され、研究者は軍への責任追及を避けようと、意図的に隠された可能性があると指摘しています。

八甲田山の雪中行軍は、旧陸軍が日露戦争を目前にした明治35年1月、寒冷地での戦闘を想定して行ったもので、210人のうち199人が遭難して死亡しました。
新たに見つかったのは、病院に収容された5人の生存者の写真合わせて7枚で、救援部隊を呼ぶため1人で行軍を続けたとして、後に銅像が建立された後藤房之助伍長の写真も含まれています。
いずれも、東京・世田谷区にある陸上自衛隊衛生学校の史料室「彰古館」に保管されていた標本箱の台紙の下から発見されました。
去年3月の東日本大震災で標本箱が倒れた際に、台紙を留めていたくぎが偶然外れたため、台紙の下に写真があるのに学芸員が気付いたということです。
写真が人目につかない形で保管されていたことについて、青森市の八甲田山雪中行軍遭難資料館の松岡良美館長は「万が一この写真が流出して新聞などに掲載された場合、軍の責任追及につながるおそれがあった。それを避けようと意図的に隠された可能性がある」と指摘しています。

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