蹴球探訪
J2上位を快走!湘南・チョウ監督(5月9日)
トップ > 中日スポーツ > 芸能・社会 > 紙面から一覧 > 記事
【芸能・社会】地井武男さん 逝く 天国へ「ちい散歩」2012年6月30日 紙面から 「北の国から」や「太陽にほえろ!」など数多くのテレビドラマや映画で名脇役として活躍し、「ちい散歩」などのバラエティー番組でも親しまれた俳優の地井武男(ちい・たけお)さんが29日午前7時ごろ、都内の病院で心不全のため死去した。70歳だった。葬儀・告別式は近親者のみの密葬で行う。後日お別れの会を開く予定。 関係者によると、地井さんは妻ら親族にみとられ、穏やかな最期だったという。 地井さんは今年1月末、目の不調を訴え検査入院。精密検査の結果、心不全の危険性があることが判明した。 このため2月15日に「しばらくの間治療に専念したく、お休みさせて頂くことに致しました」とコメントを発表。レギュラー出演中だった「ちい散歩」(テレビ朝日系)や「和風総本家」(テレビ東京系)などの番組を降板し、芸能活動を休止した。自宅療養しながら復帰を目指していたが、6月から入退院を繰り返していたという。 千葉県出身の地井さんは地元の高校を卒業後、俳優座養成所に入所。1968年に映画「斬る」で俳優としてデビュー。70年の「沖縄」では初主演を務めた。その後「太陽にほえろ!」ではベテラン刑事役、「北の国から」では主人公の友人役を演じ、幅広い役をこなせる渋い脇役として存在感を発揮した。 一方で「ちいちい」の愛称でバラエティー番組にも出演。06年からスタートした「ちい散歩」は、東京近郊を歩き回って紹介する地井さんの素朴な姿が視聴者から高い支持を受けて長寿番組となった。地井さんの降板後も過去の放送分を再編集して放送し、異例の高視聴率を記録していたが、回復のメドが立たず5月4日に放送が終了した。 私生活では元女優の真木沙織さんと74年に結婚したが、真木さんは01年に乳がんのため死去。04年に真木さんの知り合いで元モデルの女性と再婚した。真木さんとの間に娘がいる。 ◆がんで亡くした妻を思い出し涙 「北の国−」エピソードフジテレビ系の人気ドラマシリーズ「北の国から」の「2002遺言」(02年9月放送)では、地井さん演じる中畑和夫が、田中邦衛(79)演じる主人公・黒板五郎に対し、妻ががんで余命宣告を受けたことを打ち明けるシーンがあった。 地井さんは、撮影前の2001年6月に妻の真木沙織さんを61歳で失った。このシーンの撮影では、地井さんが、妻を思い出したためか、大粒の涙と鼻水を垂れ流しながらの迫真の演技となり、放送後、反響が大きかった。 ◆「Jr.の優しい父親」 ジャニー喜多川社長地井さんの早すぎる死を、ジャニーズ事務所のジャニー喜多川社長も惜しんだ。99−00年の朝日放送のドラマ「七人のサムライ J家の反乱」(朝日放送)で関西ジャニーズJr.メンバーの父親を演じたのが地井さん。「本当にいい人でした。僕が間違えて地井さんの楽屋に先に入ってしまったんです。後から来た地井さんが困った様子で『あのう、どなたですか』って…」と苦笑い。「Jr.の子たちがけいこするのをずっと見ていてくれましたね」と地井さんの優しさに感謝していた。 ◆2つの自宅ひっそり地井さんには、亡くなった前妻の真木沙織さんと暮らした一戸建ての自宅と、再婚した女性とのマンションが同じ世田谷区内にあった。急逝を受けて、2つの自宅にはそれぞれ大勢の報道陣が詰め掛けたが、いずれも人の出入りもなくひっそりとしていた。 一戸建てのほうでは、留守番と見られる女性が「何もわかりませんので…」と話した。近所に住む女性は「このあたりは八千草薫さんとか、芸能人がたくさん住んでいますが、私は地井さんが住んでらっしゃるとは知りませんでした。お見かけしたこともなかったですね」と言っていた。 ◆ 「北の国から」で共演した岩城滉一(61) 自分にとって兄のような存在でした。大変残念です。最後にお会いしたのは、一年ほど前近所の焼き鳥屋で久しぶりに昔話に花を咲かせました。人としてチーあにいが大好きでした。今はただご冥福をお祈りするだけです。 同じく共演した田中邦衛(79) 本当にびっくりしました。何も言うべき言葉がでてきません…。「遺言」のシーンが思い出されて…(絶句)もう一度会いたい。 同じく共演の吉岡秀隆(41) 氷点下の富良野で、まだ幼かった私の手を温めてくれた時の笑顔と優しさが忘れられません。ご冥福をお祈りします。 同じく共演の中嶋朋子(41) あまりに突然で、本当にどうしたらいいかわかりません。今はただ、どんな時にも明るく軽やかだった地井さんの存在の大きさを感じるばかりです。 「ちい散歩」の後継番組「若大将のゆうゆう散歩」に出演している加山雄三(75) 信じられません…ついこないだ彼と2回も話をしたばっかりなのに…彼とは5年も一緒に時代劇をやっていたので、いずれ彼が戻ってくるまで、僕にできることなら頑張ってみようと、番組をお引き受けしました。大変ショックです。これからは彼の分まで散歩を頑張りたいと思っています。ほんとうにお疲れさまでした。心からご冥福をお祈りいたします。 女優生稲晃子(44) いつも相手の目線に合わせて話をしてくださる、とてもお優しい方でした。「ちい散歩」に参加した当初、「その街に入れていただくという気持ちで散歩しような」とアドバイスをいただき、地井さんの人や街への真摯(しんし)な姿勢をいつも手本にさせていただいておりました。今、伝えたいのは感謝の気持ちです。 俳優水谷豊(59) 40年間、お付き合いをさせていただきました。尊敬し、信頼する兄貴でした。あまりにも早すぎて、気持ちも言葉も追いつきません。寂しいです。 PR情報
おすすめサイトads by adingo
|