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【サッカー】イタリア44年ぶりVに王手!! 暴れ馬バロテリが豪快2発2012年6月30日 紙面から
◇欧州選手権2012<第18日>準決勝 イタリア2−1ドイツ▽28日、ワルシャワ(ポーランド)▽準決勝1試合▽ペン=原田公樹、工藤拓 2006年ワールドカップ(W杯)王者のイタリアがFWマリオ・バロテリ(21)=マンチェスター・シティー=の豪快2ゴールで、前回準優勝のドイツを2−1で下し、3大会ぶり3度目の決勝進出を果たした。終始精彩を欠いたドイツは終了間際のPKによる1点止まり。W杯と欧州選手権とあわせ8戦未勝利と、またも「イタリアの呪い」を払拭(ふっしょく)できなかった。10年W杯の1次リーグ敗退から復活したイタリアは44年ぶり2度目の優勝を懸け、7月1日(日本時間2日未明)の決勝で、史上初の連覇を狙うスペインと激突する。 数々の“奇行”で世間を騒がせてきた21歳は、ゴール後のパフォーマンスまで型破りだった。前半20分にヘディングシュートでドイツの出はなをくじくと、迎えた前半36分だ。CKのため、ハーフウエーライン近くまで上がっていたドイツDFライン裏へ抜け出すと、MFモントリーボのロングフィードを受けてドリブル、そしてペナルティーエリア手前から迷わず右足を一閃(いっせん)。強烈な弾道に立ちつくすGKノイアーの背後でゴールネットが揺れると、バロテリは無表情のままシャツを脱ぎ捨て、ボディービルのポージングで仁王立ちしてみせた。 「人生最高の夜だ。でも日曜(決勝)はもっとすてきな夜にしたい。自分が悪いプレーをしても構わない。とにかく勝ちたい」 何かとエキセントリックなイメージが先行する。「自宅の花火でボヤ騒ぎ」「ルーニーと関係があった元売春婦と関係」−。トラブル続きで、所属のマンCではしばらくベンチから外された。アイルランド戦で今大会初得点を決めたときには、自身への批判に対する不満をぶちまけようとした口をチームメートにふさがれた。一方でクリスマスの夜にスラム街で酒をおごって回るなど、「いいヤツ」なエピソードも多々ある。この日の試合後にはスタンドの養母、シルビアさんと熱い抱擁を交わし、「ママは高齢なのにここまで来てくれた。決勝はパパも来る。2点ではなく、4点をプレゼントしたい」と親思いの一面も見せた。 3得点は得点王争いの首位タイで、決勝の相手、スペインでは、フェルナンドトレス、セスクらが2得点で続く。しかし、勢いなら悪童か。優勝とのダブルタイトルは、バロテリのすぐ手の届くところにある。 (工藤拓) PR情報
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