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【プロ野球】

マー君 今季初完封 同級生対決制した

2012年6月30日 紙面から

◇楽天6−0ソフトバンク

 楽天が快勝した。田中は球威があり、制球も安定。散発5安打に抑え、今季初の完封で5勝目を挙げた。打線は7回に敵失で1点を先制し、8回に5長短打を集めて5点を加えた。ソフトバンクは8回1死満塁の好機を生かせず連敗。

     ◇

 頼もしいマー君が完全復活だ。楽天・田中が沢村賞を獲得した昨季の姿を取り戻した。同い年の山田と繰り広げた息詰まる投手戦。エースの牙城はビクともしなかった。

 1−0で迎えた8回1死満塁。唯一のピンチも力で相手をねじ伏せる。代打の小久保を149キロ直球で空振り三振に抑えた後、明石を左飛に仕留めた田中は、「ウッシャー!!」と叫び、激しくガッツポーズ。9回も難なく0点で切り抜け、今季初の完封勝利をゲット。この日は通算1000投球回も達成し“両手に花”となった。

 「投げるたびに点を取られていたのでしっかりとゼロで抑えられて、すごくうれしい」。田中の顔には充実の笑みが浮かぶ。8回の投球を聞かれると「『簡単に点を取られてたまるか!!』と思って投げました」とニヤリ。自信の方も復活だ。

 腰痛からの復帰後、不本意な投球が続いた。手探りの日々。できていたことを成し得ないことからくる焦りが生まれていた。その不安は投球に影響。変化球でかわす投球をしがちになっていた。

 「きれいに勝とうとしすぎていた。力強さがなくなっていた」と長坂ブルペン捕手。スタッフはそのことを厳しく指摘した。忠告に素直に耳を傾けた田中は話し合いの中で目を覚ました。攻めることこそエースの証明。大事なことを思い出した田中は最後まで逃げなかった。結果は5安打で完封となった。

 星野監督も「今日は昨年のマサヒロ。もう復活したと確信していいでしょう」と太鼓判を押す。しかし、田中は、さらなる高みを見ている。「納得する球の確率が低いので、もっと上げていきたい」。エースの復調は上位進出を狙う楽天にとって何よりの良薬だ。 (川越亮太)

 

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