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下関女児殺害公判「足跡、被告の可能性も」
2012年6月28日(木)掲載
下関市彦島福浦町のアパートで2010年11月、保育園に通う女児=当時(6)=が殺害された事件で、殺人などの罪に問われた同市向洋町、無職男(28)の裁判員裁判の第5回公判が27日、山口地裁(長倉哲夫裁判長)であった。現場付近で見つかった足跡についての証人尋問があり、鑑定した警察官が「被告の足跡の可能性があるが、固有の特徴は指摘できない」と述べた。

アパート周辺や女児の住んでいた2階の部屋と階下のベランダの手すりからは、同被告方から押収した被告の運動靴と底の型が同じ8個の足跡が採取されている。

証人として出廷した警察官は鑑定結果について、採取された足跡が被告の運動靴である可能性を指摘した一方で、鮮明でなく型が部分的なものであることから「一致とまではいかない」と述べた。

検察側はベランダ手すりに足跡が発見されたことから、同被告が1階ベランダから2階に登り侵入した可能性を指摘。一方弁護側は、足跡に同被告と特定できる固有の特徴がないことや、被告の靴が数多く流通していることなどを挙げて、第三者の可能性を主張している。

また、弁護側は、2階ベランダ手すりの下にあるコンクリート部分で見つかった何者かの指の跡について、警察が採取していないことなどを明らかにした。

第6回公判は29日で、同被告の動機面についての証人尋問などがある。
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