鶴岡VS大野
栗山監督になって、捕手をどうするのか、というのは、シーズン開始前から気になっていたところです。今のところ、梨田監督時代同様、二人を併用するようです。しかもマサルとウルフには大野、斎藤とケッペルには鶴岡、という先発投手別の組合せも、今のところ替える気配はありません。で、吉川と八木については、今までのところは吉川-鶴岡、八木-大野というバッテリーですが、前回ピリッとしなかった八木のパートナーを変えてくるでしょうかね。
ファンの一部には、大野のリードが鶴岡より悪い、と思い込んでいる人たちがいるようです。私は二人のリードの質に差はない、と思っていましたが、実際はどうか、2011年度の成績で検証してみました。このような検証は、2010年度以前では不可能でした。大野は、09年には藤井、10年には武田勝専用の捕手で、しかも二人とも故障脱落がなかったので、同じ投手で比較することができませんでした。しかし昨年は、ご存知の通り鶴岡が顔面骨折で開幕からしばらく離脱し、その復帰後6月には大野がハーパーに殴られて短期間ながら離脱したため、本来の担当と異なる投手をリードすることが少なくありませんでした。ですから、完全に平等ではないとはいえ、かなり近い条件で比較することができるのです。
検証の方法は、それぞれの捕手がマスクをかぶっているときの防御率その他を計算するものです。
大野奨太 702回 自責点205 防御率2.63 WHIP1.19
鶴岡慎也 524回2/3 156 防御率2.68 WHIP1.26
ということで、防御率・WHIPとも、大野のほうがほんのわずか良い、という結果になりました。とはいえ、これは誤差の範囲でしょう。二人の投手をリードする力量は、ほぼ変わらないといっていいでしょう。ちなみに、チーム防御率が2.68ですから、鶴岡の防御率はチームのそれそのまま、ということになります。
まあ、こういう数字を示しても、大野嫌いの人たちは、「そんなのは数字のトリックだ!こういう場面での大野のリードはどーたらこーたら」とのたまうことでしょうね。まあ、そういう指摘は、ひょっとしたら当たっているのかもしれません。でも、それ以外の場面では大野のリードで抑えているから、こういう結果になるわけで、
なお、もっと出番の少ない捕手たちは、このような結果となりました。
中嶋 聡 13回 自責点 0 防御率 0.00 WHIP 0.69
今成亮太 25回 自責点16 防御率 5.76 WHIP 1.40
渡部龍一 9回 自責点 2 防御率 2.00 WHIP 1.22
イニング数が少ないので、あくまで参考程度ですが、やはり中嶋さんさすが、というところでしょうか。今成は開幕戦のオビスポが1イニング5失点したとばっちりを受けました。
投手別でみてみましょう。
ダルの場合、二人の捕手でほぼ同じですから、捕手のリードで左右される投手じゃない、ということでしょうか。斎藤佑は、試合を見た実感としても、明らかに鶴岡のリードのほうが合っていそうです。マサルの場合は、ツルのほうが極端に悪いですが、マサルは後半かなり調子を落としましたからね。6月のタイガース戦でツルマスクだったときは、8回零封していて、8月・10月の試合で5失点・6失点ですから、ツルのリードが悪いというより、マサルの調子によるところが大きかったと思います。とはいえ、調子の悪いマサルが、ツルのリードであれば復活、というわけでもなかったのは事実です。
ケッペル・ウルフは、意外に「担当捕手」でないほうが成績がよくなっています。リリーフ投手は、全般的に大野のほうがいい結果になっています。多田野だけ極端に大野のほうが悪い数字になっていますが、これは10/10のライオンズ戦で7失点したのが響いています。
まあ、リリーフ投手の場合は、イニング数が少ないし、状況にかなり左右されるので、参考程度ですが、栗山監督にはあまり先入観に左右されず起用してもらいたいものです。正捕手を固定したほうがいい、という意見を持つ方もいますが、私は併用でいいと思っています。絶対的な名捕手がいた球団は、その後継に苦労しますし、故障があったとき一気に戦力が落ちますからね。この二人に今成と、2年後には近藤も加わって、高いレベルの争いをしてほしいものです。
ファンの一部には、大野のリードが鶴岡より悪い、と思い込んでいる人たちがいるようです。私は二人のリードの質に差はない、と思っていましたが、実際はどうか、2011年度の成績で検証してみました。このような検証は、2010年度以前では不可能でした。大野は、09年には藤井、10年には武田勝専用の捕手で、しかも二人とも故障脱落がなかったので、同じ投手で比較することができませんでした。しかし昨年は、ご存知の通り鶴岡が顔面骨折で開幕からしばらく離脱し、その復帰後6月には大野がハーパーに殴られて短期間ながら離脱したため、本来の担当と異なる投手をリードすることが少なくありませんでした。ですから、完全に平等ではないとはいえ、かなり近い条件で比較することができるのです。
検証の方法は、それぞれの捕手がマスクをかぶっているときの防御率その他を計算するものです。
大野奨太 702回 自責点205 防御率2.63 WHIP1.19
鶴岡慎也 524回2/3 156 防御率2.68 WHIP1.26
ということで、防御率・WHIPとも、大野のほうがほんのわずか良い、という結果になりました。とはいえ、これは誤差の範囲でしょう。二人の投手をリードする力量は、ほぼ変わらないといっていいでしょう。ちなみに、チーム防御率が2.68ですから、鶴岡の防御率はチームのそれそのまま、ということになります。
まあ、こういう数字を示しても、大野嫌いの人たちは、「そんなのは数字のトリックだ!こういう場面での大野のリードはどーたらこーたら」とのたまうことでしょうね。まあ、そういう指摘は、ひょっとしたら当たっているのかもしれません。でも、それ以外の場面では大野のリードで抑えているから、こういう結果になるわけで、
なお、もっと出番の少ない捕手たちは、このような結果となりました。
中嶋 聡 13回 自責点 0 防御率 0.00 WHIP 0.69
今成亮太 25回 自責点16 防御率 5.76 WHIP 1.40
渡部龍一 9回 自責点 2 防御率 2.00 WHIP 1.22
イニング数が少ないので、あくまで参考程度ですが、やはり中嶋さんさすが、というところでしょうか。今成は開幕戦のオビスポが1イニング5失点したとばっちりを受けました。
投手別でみてみましょう。
投手 | 鶴岡 | 大野 |
ダルビッシュ有 | 1.44 | 1.43 |
武田 勝 | 4.87 | 2.12 |
B.ケッペル | 3.36 | 2.86 |
B.ウルフ | 1.46 | 3.66 |
斎藤佑樹 | 2.19 | 3.46 |
石井裕也 | 1.96 | 0.71 |
榊原 諒 | 3.20 | 1.03 |
宮西尚生 | 1.93 | 2.86 |
谷元圭介 | 2.84 | 2.93 |
多田野数人 | 0.69 | 4.34 |
増井浩俊 | 2.80 | 1.17 |
武田 久 | 1.80 | 0.59 |
ダルの場合、二人の捕手でほぼ同じですから、捕手のリードで左右される投手じゃない、ということでしょうか。斎藤佑は、試合を見た実感としても、明らかに鶴岡のリードのほうが合っていそうです。マサルの場合は、ツルのほうが極端に悪いですが、マサルは後半かなり調子を落としましたからね。6月のタイガース戦でツルマスクだったときは、8回零封していて、8月・10月の試合で5失点・6失点ですから、ツルのリードが悪いというより、マサルの調子によるところが大きかったと思います。とはいえ、調子の悪いマサルが、ツルのリードであれば復活、というわけでもなかったのは事実です。
ケッペル・ウルフは、意外に「担当捕手」でないほうが成績がよくなっています。リリーフ投手は、全般的に大野のほうがいい結果になっています。多田野だけ極端に大野のほうが悪い数字になっていますが、これは10/10のライオンズ戦で7失点したのが響いています。
まあ、リリーフ投手の場合は、イニング数が少ないし、状況にかなり左右されるので、参考程度ですが、栗山監督にはあまり先入観に左右されず起用してもらいたいものです。正捕手を固定したほうがいい、という意見を持つ方もいますが、私は併用でいいと思っています。絶対的な名捕手がいた球団は、その後継に苦労しますし、故障があったとき一気に戦力が落ちますからね。この二人に今成と、2年後には近藤も加わって、高いレベルの争いをしてほしいものです。
テーマ : 北海道日本ハムファイターズ
ジャンル : スポーツ
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まとめteみた.【鶴岡VS大野】
栗山監督になって、捕手をどうするのか、というのは、シーズン開始前から気になっていたところです。今のところ、梨田監督時代同様、二人を併用するようです。しかもマサルとウルフには大野、斎藤とケッペルには鶴岡、という先発投手別の組合せも、今のところ替える気配は...