写真展:「慰安婦」テーマ、中止覆し開幕 問われる「表現の自由」
毎日新聞 2012年06月28日 東京夕刊
ニコンは審理の場で、この写真展を「政治活動」とし、文化向上を目的とするサロンの趣旨に合わないと主張。また、同展開催への抗議が中止決定のきっかけであることを認めた。
会期初日には会場周辺で複数の団体が日の丸を掲げ、「従軍慰安婦は存在しない」などと演説。警備員がセキュリティーチェックを行うなど場内も物々しい雰囲気に包まれ、安さんに詰め寄ろうとする人もいた。近年、いわゆる「ネット右翼」による一部外国製品の不買呼びかけなど、企業への圧力が強まっている。文化活動を支える企業には、「表現の自由」を守る強固な姿勢が求められる。【手塚さや香】