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自民、影響読み切れず 中野氏がたち日衆院宮城2区支部長
自民党元衆院議員の中野正志氏(64)がたちあがれ日本党宮城県2区支部長に就任し、次期衆院選に向け名乗りを上げたことを受け、自民党県連内では28日、中野氏の行動と狙いをめぐり、臆測が飛び交った。消費税増税法案をめぐる民主、自民、公明の3党合意、民主党の分裂危機など政党の立ち位置は大きく揺れ動いており、関係者は選挙戦への影響を読みあぐねている。 中野氏は同日、自民党県連に離党届を提出。たちあがれ日本と、石原慎太郎東京都知事を党首に想定する新党の合流を見据える。河北新報社の取材に対し「たちあがれ日本は参院で自民党と統一会派を組む友党。支持者の理解は得られるだろう」と語った。 党県連会長を務めたベテランの転身に自民党県議の一人は「石原新党の魅力は大きい。わらにもすがる思いで新党の新味性に賭けたのでは」と中野氏の心中を推し量る。 「自民党に反旗を翻したのも事実。支持者は相当減る」と淡々と話す仙台市議もいる。 宮城2区には秋葉賢也衆院議員(49)=比例東北=が党公認で立候補を予定する。自民党支持票の分散は必至とみられ、県連幹部は「中野氏が持つ固い組織票が、乱戦の中で抜けるのは大きな痛手だ」と影響は大きいとみる。 一方、別の県連幹部は「2010年の参院選比例に中野氏が立候補した際、票は伸びなかった。若者への知名度も低く、浮動票を取るタイプでもない」と述べ、影響は限定的との見方を示した。 衆院宮城2区には現在、民主、自民、共産、新党きずな、みんなの党の公認候補が立候補を予定。中野氏が参戦すれば混戦模様に拍車が掛かる。ある自民党県議は「政党は流動化している。当選ラインは相当下がる。誰が勝ち抜けてもおかしくない」と予想した。 中野氏が提出した離党届について県連は近く三役会議を開き、取り扱いを協議する。
2012年06月29日金曜日
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