信楽焼の陶器の不良品などを不法投棄したとして滋賀県警は27日、甲賀市信楽町長野の製造会社「三彩」社長の上田和弘容疑者(73)ら3人を廃棄物処理法違反の疑いで逮捕し、発表した。同社は麦焼酎「いいちこ」の陶製の瓶を製造しており、廃棄物の大半がこの瓶の不良品だった。
ほかに逮捕されたのは同社専務で社長の長男の太(ふとし)容疑者(45)、娘婿で営業部長の村島正洋容疑者(39)の2人。
生活環境課によると、3人は昨年8月〜今年4月、甲賀市信楽町黄瀬の所有地に穴を掘るなどして、陶器片や石膏(せっこう)型などの廃棄物約240立方メートルを投棄した疑いがある。いずれも容疑を認め、「処分費を浮かせたかった」などと話しているという。県警ヘリのパトロールで3月に現場を発見し、捜査していた。
「いいちこ」を製造販売する三和酒類(大分県宇佐市)によると、三彩とは20年以上前から取引があり、シリーズ商品の「いいちこ民陶くろびん」の陶製容器を使っているという。担当者は「対応を検討したい」と話している。