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【サッカー】

スペイン史上初の大会連覇に王手 ポルトガルをPKで下す

2012年6月29日 紙面から

ポルトガルとのPK戦を制し、GKカシリャスと抱き合い喜ぶスペイン最後のPKを決めたセスク=ドネツク(AP=共同) 

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◇欧州選手権2012<第17日> スペイン0−0(PK4−2)ポルトガル

▽27日、ドネツク(ウクライナ)▽準決勝1試合

 イベリア半島の隣国同士の対決は、大会史上初の連覇を目指すスペインがPK戦の末、ポルトガルを下して2大会連続4度目の決勝進出を果たした。試合は延長戦までの120分でも決着が付かず、0−0でPK戦に突入。両チームのGKがともに1人目を止め、後攻のポルトガルは4人目のDFアウベスが失敗。スペインは5人目のMFセスクまで4人連続で成功した。スペインは7月1日(日本時間2日未明)の決勝で、ドイツ−イタリアの勝者と対戦する。

 まるで4年前のリプレーを見ているようだった。決めれば勝利が決まるスペイン5人目のPK。自身のキックが左ポストの内側をたたいてゴールネットを揺らすのを確認すると、MFセスクは両手を広げ、GKカシリャスの元へ駆け寄った。力いっぱいの熱い抱擁だ。

 「昼間から直感があったんだ。2人目と言われたんだけど、5人目を蹴りたいとお願いした。それが勝利を決めるキックになるはずだってね」

 前回2008年大会の準々決勝、イタリア戦(ウィーン)。この日も途中出場した背番号「10」はやはり無得点で迎えたPK戦で、5人目のキッカーを務め、スペインを準決勝へ導いた。そのときも両手を広げて、守護神に飛びついたのだった。

 この日の王者は連戦の疲労から動きが重く、休養が2日多かったポルトガルの厳しいプレスに90分間苦しみ続けた。ようやく相手の足が止まった延長戦でもチャンスは作るがゴールが奪えず、迎えたPK戦では1人目のシャビアロンソが失敗。だが、08年に欧州を、10年に世界を制した経験を持つ王者には、どんな窮地にも自分たちの勝利を信じられる勝者のメンタリティーが染みついていた。直後にカシリャスが完璧な読みでモウチーニョのキックを止めると、その後は4人連続で成功し、ポルトガルにプレッシャーをかけた。

 万年優勝候補と呼ばれたのは、もう昔の話だ。「4年間で3度も決勝に進めるなんて信じられない」(セスク)。勝ち癖が染みついた王者スペインが、ついに前人未到の“ビッグタイトル3連覇”に王手をかけた。

 

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