小沢氏 会談不調なら離党決断へ6月29日 4時18分
民主党の小沢元代表は、28日、輿石幹事長と会談し、野田政権が、消費税率引き上げ法案の成立を目指す方針を転換しなければ、離党する考えを伝えました。
これに対し野田総理大臣は、小沢氏の要求には応じられないとしており、小沢氏は、29日にも改めて行われる輿石氏との会談が不調に終われば、新党の結成を視野に、離党を決断するものとみられます。
民主党の輿石幹事長は、衆議院本会議での消費税率引き上げ法案などの採決で、小沢元代表らが反対したことを受けて、28日、2回にわたって小沢氏と会談し、党の分裂という事態は避けたいとして、協力を要請しました。
これに対し小沢氏は、「増税先行は国民への背信行為で納得できない。ぜひ撤回して欲しい。参議院でも法案を強行的に採決するならば、我々は、民主党の枠を超えて直接、国民の皆さんに訴えなければならない状況になる」と述べ、法案に明記された消費税率の引き上げ時期を削除するなど、野田政権が、今の法案の成立を目指す方針を転換しなければ、離党する考えを伝えました。
このあと小沢氏は、28日夜、みずからに近い参議院議員10人と会談し、「輿石氏には、民主党が原点に戻れないなら、『届けを出しますよ』と通告したが、輿石氏が『待ってくれ』というので、けんか別れをしても仕方ないので、月曜日まで待とうかと思っている」と述べました。
一方、野田総理大臣は、輿石氏から小沢氏との会談について報告を受け、対応を協議しました。
このあと、野田総理大臣は、28日夜、消費税率引き上げ法案などを審議した衆議院特別委員会の中野委員長らと会食し、「参議院に向けて、これから気を引き締めていかなければならない。3党合意の再修正という話しも流れているようだがありえない」と述べました。
野田総理大臣は、小沢氏の要求には応じられないとしており、民主・自民・公明の3党の修正合意に基づいて衆議院で可決された法案のまま、参議院での可決・成立を目指す考えです。
輿石氏としては、29日にも改めて小沢氏と会談し、党の分裂は避けたいとして、ギリギリまで説得したいとしていますが、会談が不調に終われば、小沢氏は、新党の結成を視野に、離党を決断するものとみられます。
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