輪島市が東日本大震災で発生した災害廃棄物（震災がれき）受け入れを検討していることに反対している市民グループ「石川の里山里海、子どもたちの未来を放射能から守る会」は２１日、講演会のために借りた市の施設の使用を市が断ったことに対し「がれき受け入れに反対する趣旨を理由に拒否された」として市に抗議文を提出した。市側は「断ったのは市民祭りの混雑のため」などとしている。

　同会は、６月２日に震災がれきの受け入れ問題についての講演会を計画。今月１４日に会場として同市河井町の市ふれあい健康センターの一室の使用を市に申請した。１８日に市は同会に使用を断った。市健康推進課は「輪島市民祭りの期間中で多数の人が利用し、管理に支障が出る恐れがあり不許可とした。申請の段階で断らなかったのはこちらのミス」とした上で「講演内容が不許可の理由ではない」と説明する。

　一方、同会の新木順子代表（６３）は「祭りについても申請時に確認しており、数日で対応が変わるのはおかしい。がれき受け入れに反対する立場を理由にしたとしか考えられない」と憤る。