同志社大敷地内に交番 烏丸の一部を無償貸与へ
同志社大は6日、今出川キャンパス(京都市上京区)の北側で整備中の「烏丸キャンパス」の一部を、交番の用地として京都府警に無償貸与すると発表した。大学敷地内に交番が開設されるのは全国初といい、同大は「地域の安心安全に貢献したい」としている。
烏丸通に面した烏丸キャンパス北西隅の約110平方メートルに、老朽化し手狭さが課題になっていた上京署上御霊前交番を移転する。今秋に着工し、本年度内の完成を目指す。
地元の室町学区自治連合会と府警から用地提供の要望を受け、貸与を決めた。交番が現在地から約200メートル南側へ移ることで、担当する室町・小川両学区のほぼ中央に位置し、市民の利便性向上が期待される。2階建てで防犯ボランティアの活動スペースも確保する。
キャンパス周辺では、自転車の放置や、若者がコンビニ前で夜騒ぐことへの苦情もある。室町学区自治連合会の粟津道雄会長(75)は「警察官の制服が目立ちやすくなり、地域とのトラブル抑止につながれば」と期待を述べた。一方、西村卓同大副学長は「警察の力がキャンパスに及ぶとの発想はなく、大学自治には抵触しない」と強調した。
【 2012年06月06日 22時40分 】