投稿内容
タグ
ブログタイトル
ウェブ全体
お気に入り登録
|
ログイン
|
ブログを作る!(無料)
ブログトップ
世に倦む日日
critic5.exblog.jp
本と映画と政治の批評
by thessalonike5
アクセス数とメール
since 2004.9.1
ご意見・ご感想
最新のコメント
あと、小沢一郎が、田中真..
by liberalist at 21:34
このまま民主党が分裂すれ..
by liberalist at 21:24
私は「古川元久」の後援会..
by たそがれ裕次郎 at 11:18
http://doshu..
by ジャーニー at 17:45
大飯原発の再稼働反対運動..
by 芝ちゃん at 12:06
いずれにせよ、勝負に勝つ..
by liberalist at 22:25
2点目は亀井亜紀子新党で..
by liberalist at 22:19
何故、彼がそういうスタン..
by liberalist at 21:58
全く持って同感です。記事..
by liberalist at 21:53
最新のトラックバック
再稼動ドクトリンをブロッ..
from NY金魚
以前の記事
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
more...
since 2004.9.1
XML
|
ATOM
skin by
thessalonike5
小沢政局にスリカエて増税法案を正当化するマスコミの手口
いわゆる「一体改革」8法案については、マスコミの場で中身が政策討論され、国民が聞いて考える機会というのは、今回、全くと言っていいほどなかった。その政策がどのようなものであるか、具体的なポイントは、
共産
・きづな・社民・みんなの4党によって行われた、本会議採決前の反対討論によって輪郭を知ることができる。社民党の反論は、Webに重野安正の
談話
が載っている。増税についても、社会保障についても、修正案は自公の要求を受け入れて大幅に政府案から後退し、増税については、富裕層の所得税や相続税の課税強化は削除された。パートなど短時間労働者の厚生年金・健康保険適用も縮小され、また、社会保障制度改革推進法案には、自助と家族の助け合いが前面に出ている。日弁連からは、国による生存権保障と社会保障の理念を否定する改悪だと批判する
会長声明
が上がった。この「一体改革」は、現役世代の負担軽減が売り文句で、マスコミでは常にその枕詞で美化されて説明されるが、昨夜の報ステで紹介されていたように、年少扶養控除の廃止と成年扶養控除の縮小、子ども手当の減額、健康保険や厚生年金保険料の引き上げ、さらに復興特別所得税があり、言葉とは裏腹に、子育て世代の負担は実際には増える仕組みになっている。ネットでは、6月の給与明細で住民税が上がったのを見て動揺する声が上がった。
ところが、NHKを中心としたマスコミは、各法案の説明については簡略な図表で済ませていて、その情報は、政府による法案趣旨を要約した文言を並べただけだ。いかにも国民のために利益提供を増やしてやったように見せる巧妙な表現になっている。少し前であれば、特にこれだけの重要法案なら、例えば田原総一朗の番組などで、法案の賛成派と反対派が二つに分かれ、喧々諤々の論争をやっていたものだし、それが必要なものである。消費税増税に反対する世論が賛成を上回っている現状においては、マスコミは視聴者のために、「一体改革」について賛成と反対に分かれて討論をさせ、その中で、中身の理解を深めさせることをしなくてはいけないはずだ。マスコミの立場からの法案の説明とは、そういうディベートの情報提供であろう。たとえ、そのとき田原総一朗が露骨に賛成派に与し、反対派の論客の発言を強引に封殺する妨害行為に及んだとしても、そうした過程を通じて、「一体改革」法案の全体像と問題点がどのようなものか視聴者によく伝わるに違いない。今回、そのような機会が一切ないことに気づく。「一体改革」関連法案について、反対の論者が賛成の論者に反論をしている現場をテレビで見たことがない。反対の論者という具体像が一人もいない。それどころか、賛成の論者という顔すら思い浮かばないのだ。郵政改革のときのような議論になっていない。
6月に入って3党の密室協議が始まってから、マスコミは3党合意と「一体改革」法案をめぐる政治報道に集中している。ところが、その中身は、8本の法案を検討し、政策の当否を論じつつ整理するものではなかった。小沢派が出て行くかとか、輿石東がどうするかとか、何人が造反するかとか、小沢一郎の新党はどうなるかとか、解散はいつかだとか、そういう政局話ばかりで埋め尽くされている。「一体改革」法案の政治報道は、小沢政局だけしかなく、テレビに出ずっぱりだった論者は、後藤謙次と伊藤淳夫の政局屋だった。税制や社会保障の専門家が登場する場面はなく、エコノミストが見解を述べる出番もなく、ひたすら政局屋の後藤謙次と伊藤淳夫がキャスターと一緒になって小沢叩きに血道を上げていただけだ。眼前の政治対立は小沢一郎をめぐる抗争劇として戯画化され、悪と正義の戦いに単純化され、悪の小沢一郎が民主党と自民党の連合軍に成敗される物語になった。そして、政策の対立については、悪の小沢一郎に反対の立場を収斂させることで、増税法案への反対論を異端処理したのである。多数であり正論であるはずの増税反対の国民の声は、小沢一郎という悪のシンボルと接着させられ、小沢一郎の表象に包含されることで、公論としての立場的正当性を挫かれ、有意味な主張としてマスコミ空間で扱われることがなかった。キャスターもコメンテーターも、全員が増税法案を肯定する立場なのだ。
「一体改革」法案の政治のマスコミの説明は、次のようなものだ。確かに国民には痛みもあるのだが、将来世代に借金を先送りしてはならず、社会保障のために我慢をしなければならない。それを野田佳彦が言い、大越健介が説教口調で重ねて強調する。社会保障のため、将来世代のため、財政健全化のため、国際公約の履行のため、決められない政治から脱却するため、だと。このとき、構図化されているのは、野田佳彦と大越健介の説く増税必要論が、国家を大所高所から見た普遍的で大局的な正論であり、一方、増税反対論は私利私欲にとらわれた視野狭窄な大衆の欲望や感情のレベルの主張だとする前提だ。増税反対論は、庶民大衆の卑しいエゴとして矮小化され、倫理的不当性が押しつけられている。NHKは実に巧妙に、増税反対論については、小さな薄暗い町工場の人間を困惑顔で出し、「増税が必要なのは分かっているが」などと不満を言わせ、「理屈と感情」という図式に仕立てる。いかにも大衆自身がその倫理的不当性を自覚しているように見せる。つまり、増税に反対する者も、増税が必要だという認識は共通で、単に生活感のところで苦情として増税反対を言っているのだという演出である。増税反対を庶民の愚痴にしている。そして、「仕方がない」と諦めて納得させ、泣き寝入りさせるように仕向けている。国家の責任的正論は大越健介の説教にあるのだと。増税反対は無責任な庶民の利己的俗情なのだと。
こうしたNHKの卑劣な構図化が成功する要素は二つあり、一つは小沢一郎の悪の政局表象であり、もう一つは岩波左派の「社会保障と消費税」の言説である。この二つが、政府とNHKによる詐術的で傲岸な、国民を見下した説得工作を支えている。NHKとマスコミは、この政治に対する国民の反応を、「政局にはもう飽き飽きだ」とか「政局には嫌気がする」という常套句で総括する。これは、具体的には小沢一郎と民主党主流派の抗争への国民の嫌悪を意味する。だが、飽き飽きする政局劇をこれでもかと見せているのはマスコミだ。マスコミが作り、マスコミが仕掛けた政局であり、マスコミが主流派に加担して小沢派を潰す掃討戦をやっているのである。本来、増税法案が国会を通過するかどうかという政治は、国民にとって重大な関心のある問題であるはずだ。しかし、マスコミは、この政治を小沢政局にスリカエて報道し、国民不在の唾棄すべき抗争劇に偽装し、「飽き飽きした」とか、「国民のことを考えず何をやっているんだ」とかの感想を言わせる。こんなときだけ被災地の仮設住宅にカメラを入れ、自分たちに都合のいい材料を揃えるべく、被災地の避難住民の映像を撮る。こうして、消費税増税の政治は意味がスリカエられ、反対して動く政治家たちは選挙目的の政局野獣にされてしまった。前原誠司が小沢一郎に投げつけた「選挙が動機だ」という言葉は、小沢派に打撃を与えるための作為的な政治語なのだが、マスコミはこの言葉を普遍的な正論に化粧し、国民の共感を引き寄せている。
伊藤淳夫や後藤謙次や大越健介は、小沢派の動きを説明するとき、「次の選挙で反増税と脱原発を政策に掲げれば票が取れるだろうと思って」と蔑んで言い、小沢派の思惑を一方的に決めつけて解説し、それを不当視して国民に要警戒を言う。こうすることによって、実は、小沢派だけでなく、小沢派のパッケージに包まれた消費税増税反対や再稼働反対の政策まで、ダーティなイメージが塗りつけられ、無意味化と無価値化の貶め工作が行われているのである。包装の否定による中身の否定。国民に向かって、脱原発などというのは小沢派が票目的で掲げる政策だから、そんな素性の悪いものに賛同するなというメッセージを放っているのであり、民自公の原発推進策(ベストミックス論)が正しい政策だと宣伝している。脱原発を貶めている。このことで不安になるのは、世論調査で影響が出ないかということだ。小沢一郎や東祥三は脱原発とは無縁の人間で、彼らから再稼働反対の言葉が出れば、これはまさしく票目的の政局語になり、そうとしか国民には受け取められず、マスコミが政治宣伝に逆利用する好餌になってしまう。現在のところ、①自民、②民主、③維新、④小沢の四択の中で、消費税反対と再稼働反対を掲げそうなのは、唯一、小沢新党だけだ。小沢新党が公共空間で異端化されることで、再稼働反対や増税反対が悪性化され、選挙の争点にならなくなる、あるいは、争点になったとしても支持が広がらない可能性が出る。マスコミは世論調査を狡猾に駆使するだろう。
「小沢氏の行動を支持しますか」などの設問を入れ、国民の小沢派へのアパシーを扇動しながら、消費増税反対と再稼働反対の政策を卑小化する策に出るはずだ。さて、もう一つの岩波左派の「社会保障と消費税」の言説だが、これがあるために、消費税増税反対は、まともな政策理論としてマスコミ空間で市民権を得られず、大衆の俗情や愚痴に貶められてしまうのである。つまり、消費税増税に反対するオーソライズされた政策論がなく、マスコミで堂々と反論が立つ柱がないのだ。現状、消費税増税への反対の立場は、民主党がそれを3年前の選挙で公約しなかったから、国民への裏切りだからという論点のみが正当性の根拠になっている。だから、その主張は専門家や論者ではなく、政治家の口からしか出ない。本当は、増税反対論は経済政策の範疇であり、増税すれば税収が減って財政が逆に悪化するとか、社会保障とは無関係だとか、そうした積極的な論点があるはずなのである。政策論争がされるべきなのだ。それがなく、大衆の感情や愚痴のレベルに始末されてしまう理由は、本来、消費税増税反対で理論を立てるべき左派がそれをせず、逆に消費税増税が社会保障に必要だという立場で論陣を張っているからに他ならない。湯浅誠、宮本太郞、山口二郎、神野直彦。左派である彼らが、小沢一郎ではなく野田佳彦の応援団だからだ。岩波左派の福祉国家のドグマティズムと、官僚によるその狡知な政治利用が、増税反対論を正規な政策論に確立させない。公論になることを阻ませる。
増税反対は理論なき俗情なのだ。つまり、左派が増税反対の政治を扼殺している。
Tweet
by
thessalonike5
|
2012-06-27 23:30
|
Trackback
|
Comments(
0
)
トラックバックURL :
http://critic5.exblog.jp/tb/18499398
トラックバックする(会員専用)
[
ヘルプ
]
名前 :
URL :
非公開コメント
※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。
削除用パスワード
昔のIndexに戻る
増税反対票を最大化して野田内閣... >>
ブログパーツ