FacebookのiOS/Androidアプリへの「浸食」が面白いです。最近の動向をまとめてみました。
Open Graphによる自動共有
先日解説記事(Facebookの「オープングラフ」はプライバシーの悲劇を生む)を書きましたが、FacebookはiOS/Androidアプリを使っていることを、自動的にFacebookに投稿させるよう仕向けています。
分かりやすい例はSocialcam、Viddy、mobliなどの動画共有サービス。これらのアプリは「動画を見ているだけで」、そのことがFacebookに自動的にシェアされます。
こういう動画を見ていることが、
こんな感じで勝手にシェアされるわけですね。
いいね!ボタンをFacebookに連携(Like Action)
Facebookは先日LikeActionという機能をリリースし、各種アプリ/サービスに設置されている独自のいいね!ボタンを、自動的にFacebookに紐付けられるようにしました。
Instagramが早速LikeActionを導入しており、これまではInstagramの外に出ることはなかった「いいね!」が、自動的にFacebookに投稿されるようになりました。
フォロー機能もFacebookに連携(Follow Action)
さらに本日、Facebookは各種アプリ/サービスに導入されている独自のフォロー機能もFacebookへ紐付けられるようにしました(参考)。
例えばInstagramがこの機能を導入したら、Instagram上で誰かをフォローした際、その人の投稿する写真が「Facebookのニュースフィードに」自動的に流れるようになります。
フリーライダー的にアプリ市場を食うFacebook
(TechCrunchより)
TechCrunchにパックマン(Facebook)がAndroid/iOSアプリを食っている画像が掲載されていましたが、まさにこんな感じ。
開発者は自分のアプリを広めるために、積極的にFacebook連携を進めていくことでしょう。そうなれば、iOS/Androidアプリの繁栄は結果的に、Facebookを活性化させることに繫がります。
より多くのコンテンツがFacebookに流れ込めば、それだけ利用時間も伸び、データも蓄積され、広告ソリューションの可能性はより高まります。一連のOpen Graph機能は、AppleやGoogleが握ることができていない「情報共有のプラットフォーム」としての価値を高めていく、非常にクレバーな戦略だと思います。
当然AppleやGoogkeにとっては気分の悪い話で、場合によっては、この種の自動投稿アプリを禁止する可能性すらあるでしょう(特にApple…)。
開発者、マーケターの方は、アプリやキャンペーンを拡散させる重要な手段となりますので、ちょっと分かりにくくてもオープングラフ周りは理解しておいた方が良いでしょう。