入門を目指して来日した振分親方の甥っ子のフィアマル君
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黒船来襲再び−。振分親方(元横綱武蔵丸)のおいっ子が、角界入門を目指していることが7日分かった。日本国籍を取得する前の親方と同じ名前のフィアマル・ペニタニ(17)で6日深夜に来日。当面は親方が所属する藤島部屋で生活しながら、四股やすり足など基本動作を学び、秋場所での新弟子検査受検を目指す。親方は「オレを超える力士になってほしい」と期待を込めた。
規格外のパワーで角界を席巻したハワイから久しぶりに角界入りだ。5月にハワイ・ワイアナエ高校を卒業したフィアマル君は、17歳ながら身長191センチ、体重143キロ。高校では振分親方と同じくアメリカンフットボール部に所属。OT、Gでハワイ州代表にもなった逸材だ。
卒業後はアメフットで大学に進む道もあったが、振分親方の強い勧めもあって、アメフットと同時に小6から憧れていた角界入りを決意した。「マルおじさんよりもいい力士になりたい。パワーがあって力強い相撲。テクニックのある相撲を取りたいです」。おいっ子を笑顔で見つめる振分親方も「オレが残したものを超えないとダメ」とうれしそうに話す。
まだ入門先は決まっていないが、相撲の取り口は決まっている。振分親方は「前に出る相撲だな。今の相撲界は前に出る力士が少ないから。基本は押し。最後まで押していける力士になってほしい」と自分の現役時代を懐かしむように話した。角界に一時代をつくり上げたハワイ勢。2003年九州場所の振分親方引退を最後に、高見山から約40年間に及んだ時代に終止符が打たれた。フィアマル君はパワーを武器に、ハワイ新時代へ第一歩を踏み出す。
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