G大阪−名古屋 前半、2点目のゴールを決め喜ぶ名古屋・永井=万博記念競技場で(今泉慶太撮影)
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名古屋グランパスとG大阪は2−2で引き分けた。名古屋は永井謙佑(23)の2点で先行したが、追い付かれた。勝ち点は名古屋が24で9位に後退、G大阪は13。柏はFC東京を1−0で下し、6戦負けなしで勝ち点24に伸ばした。FC東京は同25。
◆G大阪2−2名古屋
ロスタイムを含めた残り10分、前線にはケネディ、闘莉王、巻の3人がクロスボールを待っていた。しかし、疲弊した中盤とサイドバックは効果的なクロスを上げられない。勝ち点3を取るために勝負に出た“トリプルタワー作戦”は、不発のままタイムアップ。勝てば首位仙台に勝ち点差5に迫る一戦だったが、2点リードから勝ち点2を落とす痛恨のドローとなった。
試合の主役は、絶好調の永井だった。前半8分、右サイドからのクロスをケネディが頭で落とすと、待ってましたとばかりに左足ボレーで豪快に突き刺す。その10分後、今度はMF藤本の矢のようなアーリークロスをケネディが今度は胸で落とし、絶妙のタイミングで走り込むと右足ボレーでネットを揺らした。「周りにしっかり生かしてもらってるおかげでこうやって点を取れてる」と謙遜しつつ、これでここ3戦で5発。7月2日のロンドン五輪代表メンバー発表を目前に、圧倒的な存在感を示した。
もちろん、五輪だけが好調さの源泉ではない。27日には攻撃陣のまとめ役であるFW玉田が左足首を手術。永井にとっては昨年の入団以来、背中を追い続けている存在だからこそ、玉田不在の穴を感じさせるわけにはいかなかった。「競争しながら勝っていけば、自分もチームも成長できる。今は玉さんがいない分、自分と夢生でしっかり引っ張っていきます」。そう“新エース”の自覚を口にしていた。
後半は守備に追われた展開と連戦の疲労で次第に足が止まり、後半38分に交代。2得点も勝利に結び付かなかったが、「今までこういうゲームで負けてきたので、それを考えればポジティブな結果」と前向きに受け止めた。30日には中2日で連続アウェーの横浜M戦。3連勝は逃したが、立ち止まっている暇はない。
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