東海村臨界事故被ばく患者さんについて(第79報)




平成11年12月18日(土)
17:00         
東京大学医学部附属病院   



1.患者さんの臨床経過

  • 血圧:154/57mmHg(昇圧薬投与中)、脈拍数:115/分、
    呼吸数:30/分、体温:36.7℃(午後3時現在)。依然として血圧の変動が続いています。

  • 引き続き、人工呼吸管理中です。

  • 末梢血中の白血球数は、400/mm3です(午前6時現在)。

  • 持続血液濾過透析を継続しています。

  • 放射線による腸管の障害と皮膚の障害は続いています。

  • 消化管からの出血と血球貧食症候群のために持続的に輸血を必要としています。

2.今後の治療方針

  • 持続血液濾過透析を継続します。

  • 引き続き、人工呼吸管理、感染症対策、栄養管理、輸液管理等のきめこまかな全身管理を行います。

  • 鎮静薬の血中濃度が治療域以上の高い値であることが判明しましたので、中枢神経機能障害の確実な評価は月曜日以降になります。

3.その他

  • 昇圧薬の投与により血圧、脈拍等のバイタルサインは維持できていますが、予断を許さない厳しい状態は変わりません。