東海村臨界事故被ばく患者さんについて(第47報)




平成11年11月17日(水)
17:00         
東京大学医学部附属病院   



1.患者さんの臨床経過

  • 血圧:129/82mmHg、脈拍数:126/分、呼吸数:19/分、
    体温:38.0℃(午後3時現在)

  • 引き続き鎮静薬投与下、人工呼吸管理中です。

  • 呼吸機能、腎機能、肝機能が徐々に低下してきています。

  • 末梢血中の白血球数は、11,000/mm3です(午前6時現在)。

  • 相変わらず放射線熱傷の創から多量の浸出液があり、下痢も続いています。

  • 放射線による腸管の障害と皮膚の障害が最も深刻な問題です。このため、連日、大量の輸液、血液製剤の輸血を必要としています。

2.今後の治療方針

  • 移植片対宿主病を完全には否定できず、これに対する治療を行います。

  • 放射線熱傷創の感染防止に努めています。

  • 引き続き、人工呼吸管理、感染症対策、栄養管理、輸液管理等のきめこまかな全身管理を行います。

3.その他

  • 全身状態は一層厳しいものとなり、依然として予断を許さない状態が続いています。