東海村臨界事故被ばく患者さんについて(第45報)




平成11年11月15日(月)
17:00         
東京大学医学部附属病院   



1.患者さんの臨床経過

  • 血圧:155/95mmHg、脈拍数:130/分、呼吸数:21/分、
    体温:38.6℃(午後3時現在)

  • 引き続き鎮静薬投与下、人工呼吸管理中です。

  • 胸水と腹水の貯留が進み、酸素化能が少し低下しました。

  • 腎機能障害が再び進行してきました。

  • 末梢血中の白血球数は、12,000/mm3です(午前6時現在)。

  • 放射線熱傷創からの浸出液がさらに増えてきました(昨日1日3,238g)。

  • 放射線によると思われる腸管の障害は依然として続いています(下痢便の量は午前零時から午後4時までの間に1,350g)。

  • 現在のところ、明らかな感染症はありません。

2.今後の治療方針

  • 放射線熱傷創の感染防止に努めています。

  • 引き続き、人工呼吸管理、感染症対策、栄養管理、輸液管理等のきめこまかな全身管理を行います。

3.その他

  • 患者さんの全身状態は極めて厳しく、依然として予断を許さない状態が続いています。