東海村臨界事故被ばく患者さんについて(第44報)




平成11年11月14日(日)
17:00        
東京大学医学部附属病院  



1.患者さんの臨床経過

  • 血圧:120/64mmHg、脈拍数:128/分、呼吸数:26/分、
    体温:38.6℃(午後3時現在)

  • 引き続き鎮静薬投与下、人工呼吸管理中です。

  • 呼吸機能、腎機能、肝機能には大きな変化はありません。

  • 末梢血中の白血球数は、13,400/mm3です(午前6時現在)。

  • 相変わらず放射線熱傷の創から多量の浸出液があります。

  • 放射線による腸管の障害と皮膚の障害が、最も深刻な問題です(本日の下痢便の量は午前零時から午後3時までの間に800gと、少し減少しています)。

2.今後の治療方針

  • 放射線熱傷創の感染防止に努めています。

  • 引き続き、人工呼吸管理、感染症対策、栄養管理、輸液管理等のきめこまかな全身管理を行います。

3.その他

  • 依然として予断を許さない状態が続いています。