東海村臨界事故被ばく患者さんについて（第４３報）

平成１１年１１月１３日（土） １７：００　　　　　　　　 東京大学医学部附属病院

１．患者さんの臨床経過 血圧：１４２／７８ｍｍＨｇ、脈拍数：１３０／分、呼吸数：２０／分、 体温：３９．２℃（午後３時現在） 引き続き鎮静薬投与下、人工呼吸管理中です。 呼吸機能、腎機能、肝機能には大きな変化はありません。 末梢血中の白血球数は、１２，０００／ｍｍ3です（午前６時現在）。 放射線熱傷の創からの浸出液の量が増加しています。 放射線による腸管の障害と皮膚の障害が、現時点での最も深刻な問題です（下痢便の量は午前零時から午後３時までの間に１，４００ｇ）。 現在のところ、明らかな感染症はありません。 ２．今後の治療方針 放射線熱傷創の感染防止に努めています。 引き続き、人工呼吸管理、感染症対策、栄養管理、輸液管理等のきめこまかな全身管理を行います。 ３．その他 依然として予断を許さない状態が続いています。