東海村臨界事故被ばく患者さんについて(第42報)




平成11年11月12日(金)
17:00        
東京大学医学部附属病院  



1.患者さんの臨床経過

  • 血圧:125/65mmHg、脈拍数:125/分、呼吸数:20/分、
    体温:39.0℃(午後3時現在)

  • 引き続き鎮静薬投与下、人工呼吸管理中です。

  • 呼吸機能には大きな変化はありません。

  • 腎機能障害にも大きな変化はありません。

  • 末梢血中の白血球数は、14,200/mm3です(午前6時現在)。

  • 放射線熱傷創からの浸出液が増えてきました(昨日1日で2,390g)。

  • 放射線によると思われる腸管の障害は依然として続いています(下痢便の量は午前零時から午後4時までの間に3,262g)。

  • 現在のところ、明らかな感染症はありません。

2.今後の治療方針

  • 放射線熱傷創の感染防止に努めています。

  • 引き続き、人工呼吸管理、感染症対策、栄養管理、輸液管理等のきめこまかな全身管理を行います。

3.その他

  • 依然として予断を許さない状態が続いています。