東海村臨界事故被ばく患者さんについて（第３８報）

平成１１年１１月８日（月） １７：００　　　　　　　　 東京大学医学部附属病院

１．患者さんの臨床経過 血圧：１６４／８２ｍｍＨｇ、脈拍数：１３０／分、呼吸数：２０／分、 体温：３８．７℃（午後３時現在） 引き続き鎮静薬投与下、人工呼吸管理中です。 呼吸機能には大きな変化はありません。 腎機能障害はさらに改善しました。 末梢血中の白血球数は、１６，７００／ｍｍ3です（午前６時現在）。 放射線熱傷の傷の状態は少し落ち着いてきました。 放射線によると思われる腸管の障害が、現時点での大きな問題の一つです。下痢便の量が増加しました（午前零時から午後４時までの間に両方を併せると２，５３５ｇ）。　・肺の感染症の疑いがあり、検索を進めています。 ２．今後の治療方針 放射線熱傷創の感染防止に努めています。 引き続き、人工呼吸管理、感染症対策、栄養管理、輸液管理等のきめこまかな全身管理を行います。 ３．その他 依然として予断を許さない状態が続いています。