東海村臨界事故被ばく患者さんについて(第36報)




平成11年11月6日(土)
17:00        
東京大学医学部附属病院  



1.患者さんの臨床経過

  • 血圧:167/77mmHg、脈拍数:112/分、呼吸数:20/分、
    体温:38.5℃(午後3時現在)

  • 引き続き鎮静薬投与下、人工呼吸管理中です。

  • 呼吸機能には大きな変化はありません。

  • 腎機能障害の程度は不変です。

  • 末梢血中の白血球数は、15,800/mm3です(午前6時現在)。

  • 放射線熱傷の傷の状態は少し落ち着いてきました。

  • 副腎皮質ホルモンの投与によって下痢の量は大幅に減りました(午前零時から午後4時までの間に17g)。

  • 依然として、明らかな感染症の徴候はありません。

2.今後の治療方針

  • 放射線熱傷創の感染防止に努めています。

  • 引き続き、人工呼吸管理、感染症対策、栄養管理、輸液管理等のきめこまかな全身管理を行います。

3.その他

  • 広範囲の放射線熱傷があり、いくつかの臓器機能の障害も加わって、依然として予断を許さない状態が続いています。