東海村臨界事故被ばく患者さんについて(第15報)




平成11年10月16日(土)
17:00
東京大学医学部附属病院



1.患者さんの臨床経過

  • 鎮静薬を投与中です。

  • 血圧:133/64mmHg、脈拍数:114/分、呼吸数:24/分、体温:38.2℃(午後5時現在)

  • 人工呼吸管理を継続しています。

  • 腎障害は少し改善しました。

  • 赤血球、血小板の輸血を必要としています。

  • 白血球数が少し増加し始めました。移植した幹細胞が生着したかどうかを現在検討中です。

  • 放射線熱傷の様子が変わりました。色調が暗赤色になり、右上肢に水泡の形成が見られるようになりました。

  • 依然として明らかな感染源は不明です。

  • 排便はありません。

2.今後の治療方針

  • 末梢血の白血球数の推移を注意深く観察して、生着の可能性を詳細に検討します。

  • 経腸栄養法の開始を検討中です。

  • 人工呼吸管理、感染症対策、栄養管理、輸液管理、移植片対宿主病対策等、引き続き、きめこまかな全身管理を行います。

3.その他
  • 依然として予断を許さない状態は続いています。